「moto g PRO」のカメラ機能を試した! |
既報通り、モトローラ・モビリティ・ジャパンがプラットフォームに「Android One」を採用したスタイラスペンに対応したSIMフリースマートフォン(スマホ)「moto g PRO(型番:XT2043)」(Motorola Mobility製)を10月30日に発売した。
最低2年間のOSアップグレードが受けられるAndroid Oneに加え、Googleが法人向けに認定している「Android Enterprise Recommended」モデルで、普段使いはもちろんビジネスシーンにおいても安心して利用できるセキュアなスマホとなっている。
価格(金額はすべて税込)はモトローラ公式Webストア「moto store」では35,800円で、大手Webストア「Amazon.co.jp」では32,545円で販売されている。またBIGLOBEモバイルやIIJmio、OCN モバイル ONE、NifMo、LINEモバイルなどの仮想移動体通信事業者(MVNO)でも取り扱われており、それぞれ3万円前後の価格帯だ。
そんなmoto g PROをモトローラ・モビリティ・ジャパンからお借りしたので、前回のレビューに引き続いて、今回はカメラ機能を中心にレビューしていく。
まずは背面にあるリアカメラの仕様について簡単におさらいしておこう。本体背面には3つのカメラと1つのセンサーが一列に並んでおり、上記の写真で説明すると一番右のカメラは画角117°の約1600万画素CMOS(1画素2.0μm)/超広角レンズ(F2.0)の動画に特化したアクションカメラになっている。
続いて右から2つ目のカメラは約4800万画素CMOS(1画素0.8μm)/広角レンズ(F1.7)のメインカメラ、右から3つめのカメラは約200万画素CMOS/マクロレンズ(F2.2)となっており、一番左にはレーザーオートフォーカスセンサーを搭載している。
右から2つ目のメインカメラはクアッドピクセルテクノロジーを採用しており、4つの画素を1画素に統合することで暗い場所でも明るく撮影できる技術で、有効画素数としては約1200万画素(1画素1.6μm)相当として撮影される。そしてカメラモジュールの下「48MP」の横には「1.6um QUAD PIXEL」や「117° ACTION CAM」と小さく記載されていることも確認できる。
プリインストールされているカメラアプリを起動すると、静止画(写真)モードの画面になる。左右に1画面ずつ移動でき、左側は撮影モード切替画面に、右側は動画モードの画面だ。
左右の移動はスワイプもしくはファインダーとシャッターボタンの間にあるアイコンをタップする。アイコンが黄色になっているのが起動中のモードということになる。
また静止画および動画の各モードにおいて画面上部のクイック設定の内容に変化がある。どちらのモードにおいても右端の歯車の設定アイコンは変わらない。
フィルター機能も用意されており、撮影前に好みの色合いに設定できる。フィルター選択時はファインダーの映像にリアルタイムで反映されるので、実際の色見を確認しながら選択でき便利だ。
背景をボカして被写体を際立たせる「ポートレートモード」では、背景のボケのレベルを変更することができる。
また右上の歯車マークのアイコンをタップして表示する設定画面では各種設定が可能。撮影設定内の「透かし」はデフォルトではOFFになっているため必要な場合はONに切り替える。
透かしの設定では右下に表示される「タイムスタンプ」と左下に表示される「デバイスの透かし」のON/OFFができる。タイムスタンプは撮影した年月日と時間が、デバイスの透かしはモトローラのロゴと「moto g proでのショット」がそれぞれ表示される。どちらか片方だけもしくは両方の透かしを入れることが可能だ。
色変更や位置の移動など細かい設定はできないが、デバイスの透かしでは最大30文字までの「著名」を設定できる。また、透かしの設定画面では「プレビュー」を見ながら設定できるので初めて設定する場合でもイメージをつかみやすい。
海外メーカー製のスマホであればこの透かし機能はわりと一般的な機能だが、画像の演出的な効果を狙っているというよりは転載防止あるいは転載された際に自分が撮影した画像であることが容易にわかるという意味合いが強いのかもしれない。ネット上によく画像を公開している人は、自分が撮影した写真であることの目印として透かしを入れておくといいだろう。
AI設定の「ショット最適化」がデフォルトでONになっているため、購入状態で撮影してもAIによる判定で最適な撮影が可能になっている。夕焼けシチュエーションだと、通常で撮影すると暗くなり、ナイトビジョン(夜景モード)でもいまいちしっくりこないので、AIによる「日の出/夕焼け」判定で最適化されるのはありがたい。
なお、ズームは最大8倍まで可能だが、最大までズームをすると画像の粗さが目立ってしまう。ちなみに撮影時に画面を上下にスワイプすることでズームイン/アウトができるが、このズーム操作は静止画および動画のいずれもモードでもかなりなめらかだ。
撮影モード切替画面で選択できる夜景モード「ナイトビジョン」での撮影画像だ。主に中国系メーカーのスマホの夜景モードは劇画風なゴリゴリの加工画像が印象的で、筆者も案外好みだったりするのだが、moto g PROはそうした「劇的」な画作りの要素は薄い。
とはいえ、通常モードで撮影するより明るい部分は明るく、そして暗い部分は暗く、それでいてディテールもしっかりしている。できるだけ自然に近い画作りを意識しているように感じたので、中国系メーカーのゴリゴリ加工な夜景モードが苦手な人にはオススメできる。
一方で、筆者のようにゴリゴリ加工な夜景モードが好みの人にとっては、moto g PROのナイトビジョンモードは物足りなさを感じるだろう。
上記の料理と花の写真は、AIによる「ショット最適化」ONの状態で通常モードで撮影した画像だ。とりわけなにか特殊な設定をしたものはなく、オートでシャッターを切っているだけだ。
なお、設定の中に「写真サイズ」があり「比率」では「4:3」「16:9」「19:9」の3種類から選択でき、「解像度」では「12MP」「8MP」の2種類から選択できる。デフォルトでは「4:3」「12MP」になっており、このサイズで撮影していると解像度は4000×3000ドットで、1枚あたり3MB台~5MB台程度のデータ容量になる。ポートレートモードで撮影すると8MB台までデータ容量は増える仕様になっているようだ。
ソフト処理で背景をボカして人物を際立たせる「ポートレートモード」は今どきスマホには必須の機能で、もちろんmoto g PROにも搭載されている。前述のように通常モードやナイトビジョンで撮影した画像よりも、2倍前後データ容量が増えている。理由は定かではないが加工処理によるものなのかもしれない。そのため、ネットへの投稿やSNSで共有する際などに、ほかの画像よりもアップロードの時間がかかってしまう可能性がある。
いかがだったろうか。使ってみるとUI(ユーザーインターフェース)がシンプルだったことがまず驚いた。初めての人でもわかりやすい印象だが、いざ使っていくとシンプルが故のわかり辛さもあった。しかし、使い込んでいけばそうしたわかり辛さは解消できるだろう。全体的にはシンプルで自然な画作りを意識したカメラという印象だ。
以下の動画は前回のレビューでも紹介したが、カメラアプリも操作しているので、撮影モード切替画面や設定画面のメニューなどもっと詳しく知りたい人は参考にして欲しい。
MOTO G Pro ガラスフィルム
記事執筆:2106bpm(つとむびーぴーえむ)
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