iOS 15・iPadOS 15ではアクセシビリティの一部がアプリごとに設定可能に!

既報通り、Appleは20日(現地時間)、iPhoneおよびiPod touch向けプラットフォーム「iOS」やiPad向けプラットフォーム「iPadOS」の最新バージョン「iOS 15(19A346)」および「iPadOS 15(19A346)」などの正式版をリリースしました。それぞれ対象製品にて無償でアップグレートが可能です。

iOS 15やiPadOS 15はさまざまな新機能が導入されていますが、本記事では地味ながら実用的だと思われる「アクセシビリティ」についてまとめて紹介します。特にアプリごとにアクセシビリティを設定できるようになったことで、例えば、ダークモードに対応していないアプリを黒っぽい表示にしたりできるようになっています。

・VoiceOverを使って画像を調べて、写真の中の人物やオブジェクトをより詳しく把握したり、テキストや表データを理解することが可能
・マークアップのVoiceOver画像説明を使って、VoiceOverで読み上げることができる画像の説明を独自で作成して追加することが可能
・Appごとの設定では、画面表示やテキストサイズの設定を目的のAppだけでカスタマイズすることが可能
・バランスの取れたノイズ、ブライトノイズ、ダークノイズ、オーシャン、雨、ストリームの音をバックグラウンドで連続的に再生し、外部からの不要な雑音を隠すことができるバックグラウンドサウンド
・スイッチコントロールのサウンドアクションにより、単純な音を発するだけでiPhone・iPadをコントロール可能
・オージオグラムを“設定”で読み込むと、聴力検査の結果に合わせてヘッドフォン調整をカスタマイズ可能
・音声コントロールの言語に中国語(中国本土)、広東語(香港)、フランス語(フランス)、およびドイツ語(ドイツ)を追加
・ミー文字に人工内耳、酸素チューブ、ソフトヘルメットなどのオプションを追加

Appleが案内しているiOS 15およびiPadOS 15のリリースノートではアクセシビリティの変更点は上記のようになっています。このうちのアプリごとにアクセシビリティが設定できるようになった点は特にiPhoneやiPadなどが普段使いにくいと思っていない人でも活用できる内容となっています。

アクセシビリティは「設定」→「アクセシビリティ」にあり、アプリごとの設定は「アクセシビリティ」の一番下に追加されています。個別に設定したいアプリを「Appを追加」を押してから選んで追加し、追加したアプリをタップしてアプリごとのアクセシビリティを設定します。設定できる項目は以下の通り。

・文字を太くする
・さらに大きな文字
・ボタンの形
・オン/オフラベル
・透明度を下げる
・コントラストを上げる
・カラー以外で区別
・反転(スマート)
・視差効果を減らす
・ビデオプレビューの自動再生

02 03「設定」から「アクセシビリティ」を表示し、アクセシビリティの一番下に「Appごとの設定」があります


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Appごとに設定にて「Appを追加」から設定したいアプリを選んで追加します。追加したアプリを選んでアプリごとのアクセシビリティを設定します

わかりやすいところではアプリで文字が小さくて見づらいと思っていたりした場合に「さらに大きな文字」で文字のサイズを大きくしたり、コントラストが低いために見づらい場合に「コントラストを上げる」などを設定することかと思われます。

もちろん、OS全体でこれらを設定している場合には効果はありませんが、OS全体ではこれらを設定していなくても普段は問題ないものの、一部のアプリのみが見づらいといった場合には便利に使えそうです。

またそれらとは別にダークモードに対応していないアプリで通常は白っぽい背景(テーマ)となっている場合にアプリごとの設定で「反転(スマート)」をオンにすると、黒っぽい背景に変わるため、簡易的にダークモードっぽくすることができます。

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ダークモードに対応していないアプリで「反転(スマート)」をオンにすれば画像など以外の背景や文字などが白黒反転するため、元々が白っぽい背景となっているアプリなら黒っぽい背景に変わります

例えば、筆者が利用しているアプリでは「ヤマト運輸」や「mineoアプリ」、「My docomo」などがあり、ダークモードにしているのにこれらのアプリを使うときは白っぽくなって急に画面が明るくなるため、明るすぎて見づらいこともあるので色味をさらに統一できるのは良さそうです。

あくまで白黒反転なので完全なダークモード対応というわけにはいきませんし、まだ意外とダークモードに対応していないアプリがあったりするのでどこまで設定するのか悩ましかったり、さらにコード決済アプリなんかは白黒反転させるとバーコード表示が読み取れなくなりそうなので注意は必要ですが、気になった人は是非試してみてください。

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ヤマト運輸アプリを反転(スマート)を適用した場合(画像=左)と通常の場合(画像=右)












記事執筆:memn0ck


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