iOS 15・iPadOS 15ではSafariが大きくアップデート!グループタブなどの新機能が追加

既報通り、Appleは20日(現地時間)、iPhoneおよびiPod touch向けプラットフォーム「iOS」やiPad向けプラットフォーム「iPadOS」の最新バージョン「iOS 15(19A346)」および「iPadOS 15(19A346)」などの正式版をリリースしました。それぞれ対象製品にて無償でアップグレートが可能です。

iOS 15やiPadOS 15はさまざまな新機能が導入されていますが、本記事では大幅にユーザーインターフェース(UI)や機能が刷新されたWebブラウザー「Safari」についてまとめて紹介します。特にアドレスバーが下に表示されるのがデフォルトになり、グループタブが追加されたりと使い勝手が変わっているので慌てずに。

Safari
・下のタブバーにより、タブにアクセスしやすくなり、左右にスワイプしてタブ間の移動が可能
・タググループは、タブの保存や整理に役立ち、すべてのデバイスから簡単にアクセス可能
・タブの概要で開いているタブをグリッド表示
・背景イメージのカスタマイズや、“プライバシーレポート”、“Siriからの提案”、“あなたと共有”などの新しいセクションをスタートページに追加
・ブラウズ操作のパーソナライズに役立つiOSのWeb機能拡張をApp Storeからダウンロード可能
・音声検索により、自分の声でWeb検索が可能

プライバシー
・Safariで既知のトラッカーによるIPアドレスを使ったプロファイリングからも保護できるようになったインテリジェント・トラッキング防止機能

iCloud+
・iCloudプライベートリレー(ベータ)で、2つの異なるインターネットリレーを使ってリクエストを送信し、デバイスから発信されるインターネット・トラフィックを暗号化することで、SafariでWebサイトを閲覧するときのセキュリティとプライバシー保護を強化

メッセージとミー文字
・“メッセージ”の会話内で友達から送られたコンテンツをが“写真”、Safari、Apple Music、Apple Podcast、またはApple TVの各Appの“あなたと共有”に表示

Appleが案内しているiOS 15およびiPadOS 15のリリースノートではSafariに関連する変更点は上記のようになっています。このうちの「下のタブバーにより〜」と「タブの概要で〜」はiOSのみとなります。SafariはiOS・iPadOSのメジャーバージョンアップごとにそれなりに変更が多いのですが、今回もかなり多めなので主な点について紹介していきます。

○iOS 15ではアドレスバーがデフォルトで下に。上にするには?

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Webページのアドレス(URL)などが表示されている「アドレスバー」がこれまでの画面上部から画面下部に移動しました。これにより、片手で操作したりする場合でも操作しやすくなっています。

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アドレスバーが下に表示されるように。表示したWebページをスクロールなどすると表示が小さくなる(ツールバーを非表示)のは上に表示していたときと同じ。小さく表示された場合でもタップしたり、ツールバーを表示を選べば元に戻ります


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タブバーにある「あ」を押して表示されるポップアップメニューから「上のアドレスバーを表示」を選ぶと以前のような上表示になります。上に表示されているときに同様に「あ」を押して「下のタブバーを表示」を押すと下に戻ります

一時的に上に表示したいときはアドレスバーにある「あ」を押して「上のアドレスバーを表示」を選べばOKです。一方、以前のように常に上にアドレスバーを表示したい場合にはiPhoneやiPadなどの「設定」にある「Safari」から「タブ」の項目を「タブバー」から「シングルタブ」に変更します。なお、iPadでは以前のようにアドレスバーは上に表示されたままです。

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「設定」→「Safari」の中段にある「タブ」の項目(赤枠)にて「タブバー」から「シングルタブ」にすると以前のアドレスバーが上に表示されます


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一方、そのすぐ下にある「横向き時にタブバーを表示」をオンにすると横画面時にタブバーが表示されます。画像はタブバーを表示しているところ


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iPad(iPadOS)では引き続いてアドレスバーは上に表示されています


○タブ切替画面変更やグループタブ追加など

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続いて紹介するのは強化されたタブ機能です。まずはタブの切り替え画面がこれまではWebページのサムネイルが斜めに表示されて見づらかったのですが、平面に並ぶようになりました。またグループタブ機能が追加され、たくさんタブを開いていても管理しやすくなっています。

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右下にある「ページ」アイコンを押して左下にある「+」ボタンからタブが追加できたり、リンクを長押しして表示されるポップアップメニューから新しいタブで開いたりできるのは変わらず


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タブ切り替え画面やグループタグ機能が追加されています。タブ切り替え画面では各ページ(タブ)の右上にある「×」ボタンからのほか、これまで通りに左にスワイプしてもタブを閉じられます


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タブ切り替え画面で各ページ(タブ)を長押しするとポップアップメニューが表示され、タブグループの移動やタグの表示順序などのタブの管理が可能になっています。またグループタブは名前を付けることができます


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タブをたくさん開いくことが多くなるため、自動的にタブを閉じる機能もあり、1日後または1週間後、1か月後から選べます。なお、iPhoneやiPadなどの「設定」→「Safari」にて「タブを閉じる」から自動的に閉じる期間を設定できます


○スタートページがより多機能に

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Safariを起動したときに表示されるスタートページも表示できる項目が増えました。基本的にはこれまでと同様の見た目ですが、既存の「お気に入り(ブックマーク)」や「よく閲覧するサイト」だけでなく、新たに「プライバシーレポート」や「Siriからの提案」、「リーディングリスト」、「iCloudタブ」、「あなたと共有」が表示可能となっています。

これらはスタートページの下の方にある「編集」ボタンを押すと「あなたと表有」以外の表示項目をオン/オフできます。またスタートページに背景イメージを表示することも可能となっています。その他、スタートページの設定にて「スタートページをすべてのデバイスで使用」をオフにすれば、Apple IDでログインしていても特定の製品のSafariだけ違うスタートページにすることもできます。

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スタートページ(画像=左)。スタートページを下にスクロールしていくと「編集」ボタンがあります


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スタートページの設定画面(画像=左)。スタートページに背景画像(自分で撮影した写真などを含めた任意の画像)を設定できるようになっています(画像=右)


○下に引っ張って再読込にも対応

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これまで通りにアドレスバーのアドレス(URL)の右側にある「再読込」ボタンでもWebページの再読込ができますが、新たにChromeなどで利用できる下に引っ張って再読込に対応しました。アドレスバーが下に表示されるようになったので、別に「再読込」ボタンもそれほど押しにくいわけではないのですが、片手操作がしやすくなっています。

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ページを下に引っ張ると再読込されます


○コンテンツブロッカーが「機能拡張」に

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iPhoneやiPadなどの「設定」における「Safari」にて「コンテンツブローカー」という項目が新たに「機能拡張」に変更され、広告ブロック機能だけでなくフィルタリング機能のアプリを追加することができるようになっています。

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「設定」→「Safari」に「機能拡張」が追加(画像=左)。機能拡張には従来のコンテンツブロッカーアプリのほか、フィルタリングアプリなどが追加できます


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「機能拡張を追加」を押すと、App Storeの対応アプリが表示されて手軽に機能拡張に追加できるようになっています


○お気に入りや履歴などが画面下表示に

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お気に入りや履歴、Webページの設定などが全画面表示ではなく、画面の下半分くらいの表示に変更されました。これにより、片手でも操作しやすくなっています。

○プライバシー機能が強化!IPアドレス非表示やプライバシーレポートなどが追加

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また直近のAppleが最も力を入れている分野でもあるプライバシーやセキュリティーといった機能もかなり強化されており、Webサイトごとの設定の項目が増えていたり、IPアドレス非表示機能やプライバシーレポート、サブスクリプションサービス「iCloud+」における「プライベートリレー」機能などが追加されています。

なお、すでに紹介しているようにプライベートリレー機能を使う場合には一部のカウントフリーサービスがカウントフリー対象外になったり、プライバシーフィルターサービスが機能しなくなったりするということなのでご注意ください。有料サービスですし、デフォルトではオフですが、オン/オフはiPhoneやiPadなどの「設定」にて最上部にある「Apple ID(名前)」をタップして「iCloud」→「プライベートリレー」からON/OFFが行えます。

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記事執筆:memn0ck


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