5Gに対応したdocomoの「らくらくスマートフォン F-52B」をファーストインプレッション! |
既報通り、NTTドコモは6日、オンラインにて「2021-2022冬春 新商品に関する記者説明会」を開催し、シニア層をメインターゲットとした5G対応スマートフォン(スマホ)「らくらくスマートフォン F-52B」を(FCNT製)発表しました。発売時期は2022年2月以降を予定しており、価格は未定です。
NTTドコモが展開する「らくらくスマートフォン」シリーズは本機で9世代目となるロングセラーシリーズです。シニア層が迷わずに使えるスマホであることを最優先しているため、本体デザインやユーザーインターフェース(UI)などの使い勝手を大きく変更することなくなく徐々に進化してきました。
そうした歴史の中でも今回のらくらくスマートフォン F-52Bは同様に本体サイズやUIなどの使い勝手は継承しつつしっかりと進化させ、さらに5Gに対応していたり、デュアルカメラや指紋認証センサーの搭載など、比較的大きな変更と進化のある製品となりました。
本記事では記者説明会後に都内にて開催されたメディア向けタッチ&トライ会場で、らくらくスマートフォン F-52Bの実機に触れることができましたので、写真とともにその進化と魅力をご紹介します。
■待ち望まれていた生体認証機能についに対応!
前述のように本機では大きな変更点や機能的な進化がありますが、その中でも特に大きく重要な変更点は、指紋認証センサーの搭載ではないでしょうか。
これまでのらくらくスマートフォンシリーズには生体認証機能が搭載されておらず、パスワード(暗証番号)などによる画面ロックなどしか利用できませんでした。
一般的なスマホでもパスワードロックではセキュリティーが十分とは言えず、指紋認証や顔認証と言った生体認証機能が標準的に実装されるようになった現在、らくらくスマートフォンに指紋認証センサーが搭載されたことは素直に喜べる進化です。
特にシニア層の場合、パスワードなどは忘れてしまうリスクも高くなり、パスワード忘れを恐れるあまりにスマホのロックをかけないまま利用しているという人も少なくないようです。
指紋認証の導入によってそういった“パスワード忘れ”などのリスクとロックをかけないリスクの両面を補完できる点は見逃せません。
指紋認証センサーは従来のホームボタンとしての機能も兼ね備えているため、実利用上の操作が従来機種から大きく変わることがないのも利点です。新しい操作の習熟が難しいシニア層を対象とした機種だけに、こういった配慮は特に重要です。
タッチ&トライ会場では歴代のらくらくスマートフォンがずらりと並び、シリーズ累計700万台という販売台数などから長く愛好されてきたことをアピールしていましたが、それぞれの機種のデザインが非常に似通ったままであったことも強く感じさせるものでした。
冒頭でも紹介したようにらくらくスマートフォンシリーズは「迷うことなく利用できる」ことが最優先の製品であるため、デザインを変えないことが最大のメリットでもあります。
そのような中で今回のらくらくスマートフォン F-52Bも体的なデザインは大きく変えずにいますが、並べてみると、指紋センサーの搭載によって印象が大きく変わった機種と言えます。他の製品であればそこまで大きな変更ではないものの、指紋認証センサーの搭載はデザイン面でも新しさを感じさせます。
今回の展示機種ではUIのチューニングがまだ完了していないとのことでホーム画面などに触れることができませんでしたが、ホームUIやアプリ操作などは従来機種から大きく変わることはないとのことです。
その上で、指紋認証を使ってキャッシュレス決済などが簡単に行えるようになると説明員は解説していました。
ディスプレイ面を押し込むようにして操作する、らくらくスマートフォンシリーズならではの「らくらくタッチ」モード(標準モード)と、一般的なスマホのように触れるだけで操作が可能な「スマホかんたんモード」の切り替えができる点も従来機種と同様です。
■シニア向けスマホだからこそ欲しかったマクロカメラ
そしてもう1つの大きな進化が背面のメインカメラの2眼化です。
これまでのらくらくスマートフォンシリーズは背面のメインカメラが広角(標準)カメラの1基のみでしたが、本機では約1310万画素CMOSの広角カメラと約190万画素CMOSのマクロカメラが搭載されました(インカメラは従来通り約800万画素CMOSの1基)。
らくらくスマートフォンの場合、カメラ機能の強化は単なるトレンドの後追いではありません。
同シリーズでは、草花の写真を撮るとその花の名前を教えてくれる図鑑アプリ「花ノート」が2019年発売の「らくらくスマートフォン me F-01L」よりプリインストールされていますが、その草花の写真を撮る際に大きく近づいて撮る必要があるからです。
そもそもこの花ノートアプリがプリインストールされるようになった背景にはシニア層のユーザーが草花の写真を大変好むというリサーチがありました。マクロカメラの搭載はユーザーニーズに応えるために必須だったのです。
その他、デザイン面では大きな変更はなく、機能面でもブザー機能の搭載や東海道五十三次のコースを歩きながら認知機能の低下リスクを歩数などで予測する「健康ケア機能」の搭載など、従来から好評だった部分は継続しています。
一方、通信性能の面ではついに5Gにも対応しました。利用用途などは一般的なスマホと変わらず、ストリーミングでの動画視聴や音楽聴取、アプリのダウンロードなどがより快適に行える上、マクロカメラなどで撮影した写真のSNS送信などでも便利に活用できます。
いよいよ5Gエリアも広がり、繋がりやすくなってきた今だからこそ、らくらくスマートフォンシリーズへの5G通信機能の実装も嬉しい点です。
■より安全に、より使いやすく
防水・防塵(IPX5/8・IP6X)性能やおサイフケータイ(FeliCa)、ワンセグ機能など、生活利用で便利なものは一通り揃えてきたらくらくスマートフォンシリーズですが、ここに指紋認証機能が追加されることで、さらに便利で安全になりました。
むしろ、パスワード忘れのリスクが若い世代よりも高いシニア層向けのスマホで生体認証機能が今まで実装されてこなかったことが不思議です。この機能があるというだけで、従来機種からの買い替えを推奨したいほどです。
UIなどの基本的な使い勝手は変えず、好評だった機能も継続して採用しつつ、新たな利便性と安全性に取り組んだらくらくスマートフォン F-52Bの価値はとても高いと感じます。
発売は2022年2月以降となっており、まだしばらく期間がありますが、従来機種を利用中で買い替えのタイミングが来ているユーザーや新たにスマホの利用を考えているシニア層には是非ともご検討いただきたい機種です。
機種名 | らくらくスマートフォン F-52B |
サイズ[高さ×幅×厚さ/㎜] | 約143×70×9.3mm(未定) |
質量[g](電池含む) | 約160g未満(未定) |
OS | Android 11 |
ディスプレイ[サイズ、解像度(横×縦)、方式] | 約5.0インチ有機EL HD(1080x1980ドット) |
HDR表示 | - |
SoC | Snapdragon 480 |
CPU | オクタコアCPU (2.0GHz×4+1.8GHz×4) |
内蔵メモリー(RAM) | 4GB |
内蔵ストレージ | 64GB |
外部ストレージ(最大対応容量) | microSDXC(1TB) |
リアカメラ[有効画素数/F値] | 約1300万画素CMOS+約190万画素CMOS |
フロントカメラ[有効画素数/F値] | 約810万画素CMOS |
バッテリー容量 | 3400mAh(内蔵電池) |
連続待受時間(静止時)[4G(LTE)] | 未定 |
連続通話時間(LTE)[VoLTE/VoLTE(HD+)/VoLTEビデオコール] | 未定/未定/- |
充電時間 | 未定 |
接続端子 | USB Type-C |
ワイヤレス充電(Qi) | - |
最大通信速度(受信時/送信時) | 1.9Gbps/218Mbps |
VoLTE/VoLTE(HD+) | ○/○ |
WORLD WING[対応ネットワ−ク:LTE/3G/GSM] | ○/○/○ |
テザリング同時接続数[Wi-Fi/USB/Bluetooth] | 10台/1台/4台 |
Bluetooth | ○(5.1) |
防水・防塵 | ○(IPX5、8)/○(IP6X) |
ワンセグ/フルセグ | ○/- |
おサイフケータイ(FeliCa) | ○ |
生体認証 | ○(指紋) |
ハイレゾ | - |
スグ電 | ○ |
SIMカード | nanoUIM |
本体カラー | ピンク、ホワイト、ネイビー |
メーカー | FCNT |
記事執筆:秋吉 健
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押し込めるボタンタイプだと、尚良かったかな。(慣れるだろうけど)