ソフトバンクが今後"神ジューデン"スマホをシリーズ化

既報通り、ソフトバンクおよびXiaomi Japan(以下、シャオミ)は8日、5G対応フラッグシップスマートフォン(スマホ)「Xiaomi 12T Pro(シャオミ・トゥエルブティー・プロ)」(Xiaomi Communications製)を日本市場にて2022年12月16日(金)に発売すると発表した。

日本ではいわゆる「SIMフリーモデル」となるオープン市場向け(以下、メーカー版)と、移動体通信事業者(MNO)であるソフトバンクの携帯電話サービス「SoftBank」向け(以下、SoftBank版)が販売される。なお、型番はメーカー版が「22081212R」、SoftBank版が「A201XM」で、内蔵ストレージと携帯電話ネットワークの対応周波数帯が主な違い。内蔵ストレージはメーカー版が128GB、SoftBank版が256GBとなっている。

販路や価格、製品については先に伝えたレポート記事を参考にしていただきたが、今回はソフトバンクとシャオミが8日に共同で開催した「新商品に関する発表会」の質疑応答で“神ジューデン”と名付けされた超急速充電対応スマホのシリーズ化や“神ジューデン”の定義について語られる場面があったので紹介する。

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神ジューデンとは?


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120Wのハイパーチャージで超急速充電が可能

今回発表されたXiaomi 12T Proの特徴のひとつでもある120Wのハイパーチャージにおける超急速充電をソフトバンクでは「神ジューデン」と名付け、テレビCMや店頭などで訴求していく構えだ。あくまでソフトバンクの拡販戦略のひとつと言える。

一方、シャオミの国内向けスマホとしては昨年11月発売で前機種にあたる「Xiaomi 11T Pro(シャオミ・イレブンティー・プロ)」も120Wハイパーチャージに対応しており、シャオミにとっては今回のXiaomi 12T Proに搭載した特別な機能という訳ではないが、特徴的な機能であることには間違いない。

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ソフトバンク 常務執行役員 菅野圭吾氏

Xiaomi 12T Proの主な特徴はハイパーチャージの他にも2億画素カメラや最新のチップセット(SoC)となるQualcomm Snapdragon 8+ Gen 1のオクタコアCPU(3.2GHz+2.75GHz+1.8GHz)を搭載したパフォーマンスの高さが挙げられるが、発表会の質疑応答では「なぜ急速充電にフォーカスしたのか?」という質問が飛んだ。

これに対してソフトバンク 常務執行役員の菅野 圭吾氏はまずそもそもXiaomi 12T Proを取り扱う前提の話ではなかったとし、シャオミとの協議の中で特徴的な機能を持ち合わせている製品があるかどうかという話し合いがはじまりだったという。

そうした中でシャオミから充電機能に関する提案を受けたソフトバンクが、超急速充電の機能を“神ジューデン”としてシリーズ化して訴求しようということになったという。

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"神ジューデン"の定義は?

その後、質疑応答では“神ジューデン”の定義を聞かれた場面で菅野氏は「現状では一旦『20分以下』を目安にしている」と回答した。今回のXiaomi 12T Proも同梱の充電器を利用、画面消灯や充電速度のブースト設定時などの条件はあるものの、2%~100%までの最短充電時間がおよそ19分と20分を下回っている。

菅野氏は「一旦」と断った理由について充電技術においてはまだまだ進化すると見ているとのことで「将来的にはカップ麺的な状態に持っていければ」と語った。カップ麵という表現ではあったが、3分程度で充電が完了するのではないかという未来を、同発表会および質疑応答で登壇したXiaomi東アジア担当ゼネラルマネージャー 兼 Xiaomi Japan 代表取締役のスティーブン・ワン氏と予想していることも明かした。

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Xiaomi東アジア担当ゼネラルマネージャー 兼 Xiaomi Japan 代表取締役 スティーブン・ワン氏

つまり、さまざまな技術が進歩して今よりももっと高速で充電できる可能性が十分あるということだ。そうした未来も含めた上で、“神ジューデン”の定義は現状では「20分以下」での充電完了もしくはそれに近しい結果が得られる充電機能であることとし、将来的には定義も変わっていくことを示唆した。

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"神ジューデン"中のXiaomi 12T Pro

また質疑応答では“神ジューデン”をシリーズ化するのであれば今後の予定は?と言った内容の質問も飛んだ。菅野氏は来年2023年中には第2弾製品を出す計画で協議をはじめているという。

一方で、パートナー(端末メーカ―)は決まっていないという。また機種自体のスペックにおいてもハイスペック機種限定ではなく、ローエンドやミドルモデルも含め幅広く検討しているとのこと。

結論としてはパートナーや機種の種類ではなく、あくまで「20分以下」という時間的定義を優先した上で、それ以外の部分では幅広い条件で検討しているとのことだ。

もしかしたら今回と同じくシャオミのスマホになるかもしれないし、まったく別メーカーでミドルモデルになる可能性もあるということになる。

ソフトバンクも画一的になりつつあるスマホにおいてどのように差別化を図り、訴求力を上げていくのか思考錯誤しているようだ。


S-MAX:神ジューデン!シャオミのハイエンドスマートフォン「Xiaomi 12T Pro」をチェック【ファーストインプレッション】


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