Googleがスマホなど向け次期OS「Android 14」の開発者向けプレビュー版第2弾をリリース!

Googleは8日(現地時間)、スマートフォン(スマホ)やタブレットなど向けプラットフォーム「Android」の次期バージョン「Android 14(開発コード名:UpsideDownCake)」( https://developer.android.com/about/versions/14 )における開発者向けプレビュー版の第2弾「Android 14 Developer Preview 2」(以下、DP2)を公開したとお知らせしています。

提供されているのは今年2月に公開された「Android 14 Developer Preview 1」(以下、DP1)と同様にAndroidエミュレーターのほか、Pixel 4a (5G)、Pixel 5、Pixel 5a、Pixel 6、Pixel 6 Pro、Pixel 6a、Pixel 7、Pixel 7 ProでテストするためのファクトリーイメージやSDKが含まれています。

Android Flash Toolやファクトリーイメージ( https://developer.android.com/about/versions/14/download )から手動で導入するようになっているほか、すでにDP1を導入している場合はネットワーク経由のソフトウェア更新(OTA)も提供されており、OTAイメージ( https://developer.android.com/about/versions/14/download-ota )も提供されています。

DP2ではPixelシリーズにおけるビルド番号が「UPP2.230217.004」で、すでにAndroidセキュリティーパッチレベルは「March 2023」となっており、Google Play servicesは「23.06.13」、エミュレーターでは64bitのx86およびARM v8-Aがサポートされ、APIレベルは「U DP2」となっています。

なお、ネットワーク経由によるソフトウェア更新(OTA)は現時点では用意されておらず、今後提供が開始される予定の一般向けベータ版「Android Beta Program」( https://g.co/androidbeta )によって提供され、ベータ版はPixelシリーズ以外にも従来通りに他メーカーの一部製品にも順次提供される見込みとなっています。

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Android 14は現在の最新バージョンの「Android 13」の次のメジャーアップデートとなる予定のバージョンで、最近の流れであるセキュリティーやプライバシーをより拡充しており、さらにパフォーマンスやユーザーカスタマイズの機能を強化し、開発者向けにも生産性を向上する取り組みと続けており、これまで通りに正式版に向けて徐々にAndroid 14の新機能を追加していくということです。

また最近では四半期ごとに新機能「Feature Drop」を追加しており、Android Beta Programでもプラットフォームリリース(QPR)を実施し、年間を通じて拡張機能と新機能を提供し続けてAndroidの継続的な改善に重要な役割を果たしているとのこと。またAndroid 14でも引き続いてAndroid 12LやAndroid 13で提供されたタブレットやフォルダブルスマホなどの大画面に適用する取り組みが継続されます。

なお、Developer PreviewやBetaでは変更の簡単なテストとデバッグができるようになっており、アプリに影響を与える可能性のあるオプトインの変更を簡単にテストできるようにするために今年はそれらの多くを再び切り替え可能にします。トグルを使用すると、開発者向けオプションまたはadbから個別に変更を強制的に有効または無効にすることができます。詳細は https://developer.android.com/about/versions/14/reference/compat-framework-changes をご覧ください。

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Android 14の正式版のリリースまでのスケジュールは今回のDeveloper Preview 1に続いて3月に「Developer Preview 2」、4月に初のベータ版となる「Beta 1」が提供され、5月に「Beta 2」、6月に最初の安定版(Platform Stability)となる「Beta 3」、7月に正式版に近い最終テストとなる「Beta 4」や「Beta 5」が提供され、その後にAOSPとエコシステム向けの正式版がリリースされる予定となっています。今回、案内された新機能は以下の通り。

<プライバシーとセキュリティー>
・選択したメディアへのアクセス
利用者が選択した写真や動画といったメディアファイルにアプリがアクセスする必要がある場合は「Photo Picker」を使うことをオススメします。これにより、コア プラットフォームやGoogle Play システム アップデート、Google Play サービスによってAndroid 4.4以降を実行している製品でパーミッションレス エクスペリエンスを提供します。

Photo Pickerを使用できない場合はアプリがSDK 33で導入されたビジュアル メディア権限「READ_MEDIA_IMAGES」または「READ_MEDIA_VIDEO」のいずれかを要求すると、Android 14では選択した写真と動画のみへのアクセスをアプリに許可できるようになりました。

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なお、新しいダイアログでは許可の選択肢は
・すべての写真へのアクセスを許可:製品上のすべての写真とビデオの完全なライブラリを利用できます
・写真の選択:選択した写真と動画のみが Media Store経由で一時的に利用可能になります
・許可しない:すべての写真と動画へのアクセスが拒否されます
となります。アプリはメディアのアクセス許可を再度要求し、アプリ マニフェストで 「READ_MEDIA_VISUAL_USER_SELECTED」のアクセス許可を宣言することによって利用者に再びメディアを選択するように求めることができます。

この変更に伴ってメディアファイルを扱うアプリではこの新しい動作をテストし、新しいアクセス許可とメディア ファイルの再選択フローを処理するようにユーザーエクスペリエンス(UX)を調整してください。

・資格情報マネージャー
Android 14では「Credential Manager」がプラットフォームAPIとして追加され、Google Play サービスの実装を備えたJetpackライブラリーを通じてAndroid 4.4(APIレベル19)までサポートされています。これは資格情報プロバイダーを使って資格情報を取得および保存するAPIを使用し、簡単にサインインできるようにすることを目的としています。

パスワードのサポートに加えてこのAP を使用すると、パスワードなしのサインインの新しい業界標準であるパスキーを使用してアプリでサインインできます。パスキーは業界標準に基づいて構築されており、さまざまなOSやWebブラウザーといったエコシステムで機能し、Web サイトとアプリの両方で使用できます。

DP2はDP1からのフィードバックに基づくAPIの変更に加え、アカウントセレクターのユーザーエクスペリエンス(UI)のスタイル改善を特徴としています。詳細については https://developer.android.com/training/sign-in/passkeys をご覧ください。

・より安全な暗黙のインテント
Android 14をターゲットとするアプリの場合には暗黙的なインテントで変更可能な保留中のインテントを作成すると、例外がスローされて予期しないコードパスのトリガーに使用できなくなります。 アプリは保留中のインテントを不変にするか、インテントを明示的にする必要があります。 詳しくは https://developer.android.com/about/versions/14/behavior-changes-14#safer-intents をご覧ください。

・バックグラウンド アクティビティーの起動
Android 10(APIレベル29)以降ではアプリがバックグラウンドで実行されているときにアプリがいつアクティビティーを開始できるかについて制限が設けられています。 これらの制限によってユーザーの中断を最小限に抑え、画面に表示される内容をより細かく制御できます。

予期しない中断のインスタンスをさらに減らすためにAndroid 14 ではさらにフォアグラウンド アプリが操作するアプリがアクティビティーを開始する機能をより詳細に制御できるようになります。具体的にはAndroid 14 を対象とするアプリはPendingIntentを送信するときまたはサービスをバインドするときにバックグラウンドでアクティビティーを開始する権限を付与する必要があります。

<バックグラウンド作業の合理化>
Android 14ではアプリの連携方法を最適化してシステムの状態とバッテリー寿命を改善し、利用者のUXを向上させるための努力を続けています。

・バックグラウンドの最適化
DP2にはAndroidのメモリー管理システムの最適化が含まれており、アプリがバックグラウンドで実行されている間のリソースの使用を改善します。アプリがキャッシュされた状態になってから数秒後にフォアグラウンドサービスやジョブスケジューラー、ワークマネージャーなどの従来の AndroidアプリライフサイクルAPI以外ではバックグラウンド作業は許可されません。Android 13と比べてバックグラウンド作業の無効化が桁違いに高速化されました。

・無視できない通知の減少
FLAG_ONGOING_EVENTを含むAndroid 14の通知はロックされていない製品でユーザーによる解除が可能になります。製品がロックされている場合に通知は無効化されず、通知リスナーはこれらの通知を解除することができなくなります。システムおよびデバイスポリシーの通知など、製品の機能にとって重要な通知は完全に無効化されたままです。

・アプリストアのUX向上
Android 14 にはアプリストアがUXを向上させるための新しいPackageInstaller APIがいくつか導入されています。これにはインストールが承認されるまで APKのダウンロードを延期できるrequestUserPreapproval()メソッドやインストーラーがインストール中のアプリの将来の更新を担当することを示してアプリの使用中に分割 APK を介してアプリのオプション機能をシームレスにインストールできるsetDontKillApp()メソッドがあります。またInstallConstraints APIはアプリが使用されなくなったときなど、適切なタイミングでアプリの更新が行われるようにする方法をインストーラーに提供します。

<パーソナライゼーション>
・国・地域の設定強化
国・地域設定によって利用者は温度単位、週の最初の曜日および番号付けシステムをパーソナライズできるようになります。例えば、アメリカに住むヨーロッパ人は気温の単位を華氏ではなく摂氏にすることを好み、アプリが月曜日をアメリカのデフォルトの日曜日ではなく週の始まりとして扱うことを好むかもしれません。

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これらの設定用の新しいAndroid設定メニューはアプリの設定を変更するための、見つけやすく集中化された場所を提供します。またこれらの設定はバックアップと復元を通じても維持されます。いくつかのAPIとインテントはアプリ情報の表示を調整するためのユーザー設定への読み取りアクセスを許可します。さらに「ACTION_LOCALE_CHANGED」にBroadcastReceiverを登録して地域設定が変更されたときにロケール構成の変更を処理することもできます。





記事執筆:memn0ck


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