アップルの新スマホ「iPhone 15 Pro」をファーストインプレッション!

既報通り、Appleの新しいスマートフォン(スマホ)「iPhone 15」および「iPhone 15 Plus」、「iPhone 15 Pro」、「iPhone 15 Pro Max」が9月22日(金)に発売されました。日本で販売される製品は各販路ともに共通でiPhone 15が「A3089」、iPhone 15 Plusが「A3093」、iPhone 15 Proが「A3101」、iPhone 15 Pro Maxが「A3105」となっており、各機種ともにおサイフケータイ(FeliCa)に対応しています。

日本における販路は従来通りにAppleの直営店および公式Webストア(Apple.comおよび専用iOSアプリ「Apple Store」)に加え、ヨドバシカメラやビックカメラ、Amazon.co.jpなどの「Apple Premium Reseller」の一部店舗および公式WebストアにてSIMフリーモデルが販売され、さらにNTTドコモおよびau、SoftBank、楽天モバイルにてキャリアモデルが販売されており、各所における価格はすでに紹介している通りです。

iPhone 15シリーズは昨年発売されたiPhone 14シリーズの後継機種で、今回発売された4機種はともに「iPhone 14」や「iiPhone 14 Plus」、「iiPhone 14 Pro」、「iiPhone 14 Pro Max」から正常進化しており、特に4機種ともに外部接続・充電端子がこれまでのLightningからUSB-Cに変更された点が大きなトピックとなっています。

またIPhone 15 ProとiPhone 15 Pro MaxのProモデルには新開発されたチップセット(SoC)「Apple A17 Pro」によって性能が向上しているほか、新たにチタニウムフレームを採用したことにより、iPhone 14シリーズやiPhone 13シリーズなどのProモデルが採用していたステンレススチールフレームと比べて軽量化されています。なお、合わせて本体色も刷新され、Proモデルではブラックチタニウムおよびホワイトチタニウム、ブルーチタニウム、ナチュラルチタニウムの4色がラインナップされています。

そんなiPhone 15シリーズですが、今回、そのうちのiPhone 15 Pro(256GB/ブルーチタニウム)を入手しましたのでちょっと遅くなりましたが、開封して外観や同梱品、基本機能などを写真を交えて紹介していきたいと思います。なお、AppleやApple Premium Resellerが販売する製品はメーカー版(いわゆる「SIMフリーモデル」)ですが、それ以外のNTTドコモなどのMNOが販売する製品もSIMロックはかかっていません。

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iPhone 15 Proのパッケージ(箱)

iPhone 15 Proを含むiPhone 15シリーズの外箱は2020年に発売されたiPhone 12シリーズから同梱品からACアダプターと有線イヤホン「EarPods」をなくして薄型化しており、またiPhone 11 ProやiPhone 12 Pro、iPhone 13 Proでは黒を基調としていましたが、iPhone 15 ProではiPhone 14 Proと同様にiPhone 15やiPhone 15 Plusといったスタンダードモデルと同じように白を基調としています。

箱には型番やモデル名、IMEI、IMEI2(eSIM分)などが記載されており、日本で販売されるiPhone 15 Proは型番「A3101」、モデル名「MTUG3J/A」です。箱を開けると、iPhone 15 Proの本体が背面を上にしてお目見えします。本体の下には付属品が同梱されており、同梱品はUSB-C to USB-Cケーブル(USB 2.0)とSIMピン、Appleのロゴである「りんご」のシール(1枚)、簡易取扱説明書などの紙類のみです。

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iPhone 15 Proの箱を開けたところ


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箱を開けて現れたiPhone 15 Pro本体を取り出すと、その下に同梱品が収納されています


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iPhone 15 Proの同梱物一覧


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付属するケーブルは外部接続・充電端子がUSB-Cとなったため、新たにUSB-C to USB-Cケーブルとなりました

さらに以前は本体を保護するために貼られているシートも従来は透明なものでしたが、iPhone 12シリーズからコスト削減のためか白いシールとなっており、保護シートは前面だけで、背面にはありません。シートを剥がしたら本体右側にある電源キーを長押しして電源をオンにし、初期設定を行っていきます。

ディスプレイはiPhone 14 Proと同様に約6.12インチ1179×2556ドットオールスクリーンOLED(有機EL)「Super Retina XDR」(約460ppi)を搭載し、HDRやTrue Tone、広色域(P3)、触覚タッチ、コントラスト比200万:1、耐指紋性撥油コーティングに対応し、明るさは最大(HDR)で1600nits、標準で1000nitsですが、さらに屋外では最高2000nitsに対応しています。

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iPhone 15 Proを保護しているシートを剥がしているところ

また常時表示ディスプレイ「Always on Display」や最大120Hzのアダプティブリフレッシュレートを持つProMotionテクノロジーに対応したり、ハードウェアとソフトウェアを連携させて上部中央に配置された横長のパンチホールを中心にあらゆる情報が画面上に浮かび上がって表示される「Dynamic Island」に対応しているのもiPhone 14 Proと同じです。

外観はiPhone 12シリーズやiPhone 13シリーズ、iPhone 14シリーズのデザインを踏襲しており、側面がフラットなフレームを採用しているものの、素材はチタニウムとなりました。また画面は画面は強固なガラス「Ceramic Shield」で覆われ、背面パネルは引き続いてテクスチャードマットガラスパネルで、各機種ともに引き続いて防水・防塵(IP68)に対応しています。

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iPhone 15 Proの画面が消えた状態における正面。本体右側面にある電源キーを長押しして電源オン


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初期設定が完了したiPhone 15 Proを持ったところ

サイズは約146.6×70.6×8.25mm、質量は約187gと、iPhone 14 Proと比べると厚みは若干増しましたが、縦横は小さくなり、持ってすぐにわかるくらいにかなり軽くなっているのはとても良いと感じました。なお、持ったサイズ感としてはそこまでiPhone 14 ProやiPhone 13 Proなどと違いはわからず、サイズが変わっているので、いくつかiPhone 14 Pro向けのケースを試してみましたが、うまく装着できなかったため、ケースはiPhone 15 Pro用を購入したほうが良さそうです。

Dynamic IslandはiPhone 14 Proですっかりこれが筆者には当たり前となっていますが、伸びたり縮んだりといろいろなアニメーション表示が行われて面白く、確かにうまくハードウェアとソフトウェアが融合しているなとは感じている一方、常時表示ディスプレイは初期設定ではオンなので、iPhone 14 Proに続いて「設定」→「ディスプレイ」にある「常にオン」のスイッチをオフにして使っています。

機種iPhone 15 ProiPhone 15iPhone 14 ProiPhone 14iPhone 13 ProiPhone 13
画面6.1インチ6.1インチ6.1インチ6.1インチ6.1インチ6.1インチ
大きさ146.6×70.6×8.25mm147.6×71.6×7.80mm147.5×71.5×7.9mm146.7×71.5×7.8mm146.7×71.5×7.7mm146.7×71.5×7.7mm
重さ187g171g206g172g203g173g
SoCA17A16A16A15A15A15
RAM8GB6GB6GB6GB6GB6GB
電池容量3274mAh3349mAh3095mAh3095mAh2815mAh2815mAh

リアカメラは以下のトリプル構成に加え、LiDARセンサーを搭載しており、iPhone 15 Proは光学0.5倍ズーム相当のウルトラワイド撮影、光学3倍ズーム相当の望遠カメラや「Apple ProRAW」に対応するほか、進化したボケ効果と深度コントロールが使えるポートレートモード、6つのエフェクトを備えたポートレートライティング、アダプティブTrue Toneフラッシュ、Photonic Engine、Deep Fusion、スマートHDR 4などに対応しています。

・約4800万画素CMOS(1画素1.22μm、4in1で1画素2.44μm相当)/広角レンズ(F1.78、焦点距離24mmまたは48mm相当、7P、第2世代センサーシフトOIS、100% Focus Pixels)
・約1200万画素CMOS(1画素1.4μm)/超広角レンズ(F2.2、焦点距離13mm相当、6P、画角120°、100% Focus Pixels)
・約1200万画素CMOS(1画素1.22μm)/望遠レンズ(F2.8、焦点距離77mm相当、6P、OIS)

また新たにメインカメラは1画素1.22μmのセンサーで4つの画素を1つにまとめて1画素2.44μm相当で撮影することで暗い場所でも最大2倍明るく撮影できるクアッドピクセルセンサーとなっており、24mm、28mm、35mmという3つのよく使われる焦点距離を切り替えることができ、その中の1つを新しいデフォルトとして設定することもできるようになっています。さらに一段と明るくシャープなマクロ撮影も可能に。レンズはサファイアクリスタル製レンズカバーで覆われているとのこと。

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iPhone 15 Proのブルーチタニウムの背面


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ブルーチタニウムのチタニウムフレームの様子。最近のステンレススチールフレームのProモデルは光沢のある側面でしたが、チタニウムフレームになったのに合わせてマットな質感となって重厚感が増しています。なお、チタン素材のフレームは2017年に発売されたiPhone X以来です


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iPhone 15 Proのリアカメラの出っ張り具合

フロントカメラは約1200万画素CMOS/広角レンズ(F1.9、Focus Pixels、6P)のTrueDepthカメラを搭載。一方、バッテリーはiPhone 14 Proよりも若干電池容量が増えているものの、ビデオ再生で最大23時間、ビデオ再生(ストリーミング)で最大20時間、オーディオ再生で最大75時間と変更はありません。充電端子はUSB-Cになりましたが、高速充電は最大20Wと変わらず、引き続いてMagSafeによるワイヤレス充電(最大15W)や通常のQiによるワイヤレス充電(最大7.5W)に対応しています。

一方、USB-C端子はApple A17 Proに内蔵されているUSBコントローラーによってUSB 3をサポートしており、10Gbit/秒のデータ転送に対応するため、既存のLightning端子と比べると20倍以上高速になっているとのこと。ただし、同梱のケーブルはUSB 2.0なのでご注意を。またDisplayPortにも対応しているため、より簡単に外部モニターにiPhone 15 Proの画面を出力して表示可能となっているのはありがたいです。その他にもUSB-Cになったことによって他のパソコンなどで使っているUSB-C接続の周辺機器が使えるようになったのも嬉しい点です。

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iPhone 15 Proの上下側面。上側面には何もなく、下側面には外部ステレオスピーカーやUSB-C端子が配置


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iPhone 15 Proの左右側面。右側には電源キー、左側には新たにマナースイッチのところに「アクションボタン」搭載され、その下に音量上下キー、さらに下にnanoSIMカード(4FF)スロットが配置


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iPhone 15 ProのSIMカードスロットを引き出したところ。取りつけるできるSIMカードの枚数は日本向けモデル「A3101」では1枚のみ。なお、デュアルeSIMにも対応しており、DSDVでの利用も可能

通信面では2x2 MIMOやWi-Fi 6Eに対応したIEEE802.11a/b/g/n/ac/ax準拠(2.4および5GHz、6GHz)の無線LAN(Wi-Fi)、Bluetooth 5.3、空間認識のための間認識のための第2世代の超広帯域チップ(UWB)、リーダーモード対応NFC、電子コンパスおよび磁力計、Face ID、気圧計、3軸ジャイロ、加速度センサー、近接センサー、環境光センサー、磁力計、位置情報(GPS、GLONASS、Galileo、QZSS、BeiDou)、iBeaconマイクロロケーションなど。

携帯電話ネットワークはSA(スタンドアローン)方式の5G NRにも対応し、4x4 MIMOとLAAに対応したギガビットLTEやVoLTEが利用でき、販売される国・地域によってミリ波に対応している場合もありますが、日本向け製品はミリ波には非対応で、日本で販売される製品の対応周波数帯は同じで以下の通り。SIMはnanoSIMカード(4FF)とeSIMを搭載し、デュアルSIMかつデュアルeSIMに対応。なお、同じモデルは日本以外ではカナダやグアム、メキシコ、サウジアラビア、アメリカ領ヴァージン諸島で販売されます。

5G NR(バンドn1、n2、n3、n5、n7、n8、n12、n14、n20、n25、n26、n28、n29、n30、n38、n40、n41、n48、n53、n66、n70、n71、n77、n78、n79)
FDD-LTE(バンド1、2、3、4、5、7、8、11、12、13、14、17、18、19、20、21、25、26、28、29、30、32、66、71)
TD-LTE(バンド34、38、39、40、41、42、46、48、53)
UMTS/HSPA+/DC-HSDPA(850、900、1,700/2,100、1,900、2,100MHz)
GSM/EDGE(850、900、1,800、1,900MHz)

各製品ともに最新のiOS 17がプリインストールされており、購入時はiOS 17.0となっていますが、初期設定でデータ転送を行うと起動できなくなる(いわゆる「文鎮化」)不具合があるため、まずは初期設定を行ってすでに不具合が修正されている「iOS 17.0.2」にアップデートしたほうが良いと思われます。その他、Appleでは2030年までに気候変動影響をゼロにし、今回初めてレアアースや磁石を100%リサイクルを行うということです。

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「設定」→「一般」→「情報」にて日本向けに販売されているiPhone 15 Proの型番が「A3101」、モデル名が「MTUG3J/A」であることが確認可能。購入直後はiOS 17.0(21A327)がプリインストールされていますが、すでに紹介しているようにiPhone 15シリーズむけにiOS 17.0.2(21A350)が配信開始されています


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日本向けの認証(いわゆる「技適」)は電波法に基づく技術基準適合証明・工事設計認証(R)は「003-230184」、電気通信事業法に基づく技術基準適合認証(T)は「ADF230086003」。FeliCa・NFCのための「総務省指定」マークも電子式表示。またFCC IDは「BCG-E8436A」


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「設定」→「カメラ」→「メインカメラ」にて焦点距離を24mmの他に28mmや35mmに変更可能。また「設定」→「バッテリー」→「充電の最適化」には新たに「上限80%」に設定できるようになっています。なお、5G SAを利用するには「設定」→「モバイル通信」→「音声通話とデータ」にて「5Gスタンドアローン」をオンにします


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iPhone 15シリーズのProモデルに新たに搭載されたアクションボタンの設定。長押しで「カメラ」や「ライト」などを起動できるようになります










記事執筆:memn0ck


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