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日本の携帯電話メーカー凋落の原因を考えてみた! |
今年5月はモバイル業界に厳しい報が流れ続けました。
すでに本連載コラムでも紹介したように、まず5月12日にバルミューダが携帯電話事業から撤退することを発表したのを皮切りに、続く5月16日には京セラが今後携帯電話事業を終息させていくことを明らかにし、さらに5月30日にはFCNT(旧、富士通コネクテッドテクノロジーズ)が民事再生手続開始の申立て手続きを行ったのです。
特にFCNTについては、スマートフォン(スマホ)の製造および販売についてスポンサーからの支援を受けられなかったことから終了させる見込みとなっているとのこと。京セラや富士通系メーカーと言えば長らく「DIGNO」シリーズや「らくらくスマートフォン」など、ローエンドからミッドレンジを中心に比較的廉価な携帯電話やスマホを製造するメーカーとして一定の地位とブランドを築き上げてきました。
その2社がついにスマホ業界から姿を消します。厳密には京セラはタフネスケータイ・スマホシリーズである「TORQUE」シリーズや法人向けなどは今後も継続するとし、FCNTも既存機種の販売やサポートについてはNTTドコモやKDDI、ソフトバンクなどの通信事業者(以下、キャリア)が行っていくとしており、現在販売されている機種などは当面問題なく利用できるようです。
風前の灯となってしまった国産スマホメーカーですが、ここに至るまでに何が問題で市場競争力を失ってしまったのでしょうか。感性の原点からテクノロジーの特異点を俯瞰する連載コラム「Arcaic Singularity」。今回は日本の携帯電話・スマホメーカーの凋落の原因を考察します。
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