NTTドコモが5Gのホワイトペーパーを公開! |
NTTドコモは11日、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年のサービス提供開始をめざした次世代の移動通信方式である「5G(第5世代携帯電話システム)」についてのホワイトペーパー( https://www.nttdocomo.co.jp/english/corporate/technology/whitepaper_5g/ )を公開したとお知らせしています。なお、日本語版( https://www.nttdocomo.co.jp/corporate/technology/whitepaper_5g/ )については2014年9月12日(金)に公開予定。
このホワイトペーパーでは同社が想定した将来提供し得るサービスの展望や5Gの目標性能、技術コンセプトおよび候補技術について解説しています。
NTTドコモは2020年以降に10Gbpsを超える通信速度や現在4Gとして提供しているLTEの約1000倍にもおよぶ大容量化およびM2M通信の普及に伴う端末数の増加や多様なサービスへの対応などをめざして、5Gの研究および標準化に向けた取り組みを進めているとのこと。
昨年より世界のさまざまな研究団体や国際会議などで5Gの議論が活発になっていますが、NTTドコモでは2010年からすでに5Gに向けた無線アクセス技術の研究を進めており、世界の研究団体などで主導的に活動を行っているということです。
それらの活動の中で、5Gの技術コンセプトおよび具体的な候補技術を提案してきており、例えば、ファントムセルコンセプトをベースとした低い周波数帯と高い周波数帯の併用、周波数利用効率の改善技術である非直交多元接続、Massive MIMO関連技術などがあります。
◯ファントムセルコンセプト
通常の基地局がカバーするエリアを「マクロセル」、狭いエリアを「スモールセル」と言いますが、重ねて配置したマクロセルとスモールセル間で協調して無線通信を行うコンセプト。具体的には制御信号(C)とウェブブラウジングやビデオストリーミングなどのユーザーデータ(U)を分離して異なる周波数のセルで伝送するC/U分離と呼ばれる方法を用いることにより高速伝送が可能になるということです。
◯非直交多元接続
非直交多元接続(Non-Orthogonal Multiple Access;NOMA)は複数のユーザーの情報を多重し、同時に送信するための技術。受信側で他ユーザー干渉を除去することで、これまで十分使用されてこなかった電力領域で複数ユーザの多重を可能としており、これによって周波数の利用効率が改善できるとのことです。
◯Massive MIMO
電波を発射するアンテナ内に多数のアンテナ素子を垂直・水平の2次元に密に配置することで、アンテナの性能を飛躍的に向上させ、伝搬ロスの大きい高い周波数帯においても安定した高速通信を実現する技術。
NTTドコモはこれまでの提案内容をホワイトペーパーとして公開することで、移動通信関係者や研究機関に対して広くドコモの5Gに関する構想を伝え、より活発に議論が進むことを期待するとともに、将来的に本格的な標準化の検討が始まった際にこれまでの議論を踏まえながらホワイトペーパーに記載した内容を軸に技術貢献していく予定だとしています。
■関連リンク
・エスマックス(S-MAX)
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・NTTドコモおよびアルカテル・ルーセント、エリクソン、富士通、ノキア、サムスン電子、NECの7社が次世代通信5Gで協力 - S-MAX
・CEATEC JAPAN 2013:NTTドコモ、ちょっと未来の通信規格「次世代移動通信 5G」を出展!実装予定は東京オリンピックに合わせ2020年!?【レポート】 - S-MAX
昨年より世界のさまざまな研究団体や国際会議などで5Gの議論が活発になっていますが、NTTドコモでは2010年からすでに5Gに向けた無線アクセス技術の研究を進めており、世界の研究団体などで主導的に活動を行っているということです。
それらの活動の中で、5Gの技術コンセプトおよび具体的な候補技術を提案してきており、例えば、ファントムセルコンセプトをベースとした低い周波数帯と高い周波数帯の併用、周波数利用効率の改善技術である非直交多元接続、Massive MIMO関連技術などがあります。
◯ファントムセルコンセプト
通常の基地局がカバーするエリアを「マクロセル」、狭いエリアを「スモールセル」と言いますが、重ねて配置したマクロセルとスモールセル間で協調して無線通信を行うコンセプト。具体的には制御信号(C)とウェブブラウジングやビデオストリーミングなどのユーザーデータ(U)を分離して異なる周波数のセルで伝送するC/U分離と呼ばれる方法を用いることにより高速伝送が可能になるということです。
◯非直交多元接続
非直交多元接続(Non-Orthogonal Multiple Access;NOMA)は複数のユーザーの情報を多重し、同時に送信するための技術。受信側で他ユーザー干渉を除去することで、これまで十分使用されてこなかった電力領域で複数ユーザの多重を可能としており、これによって周波数の利用効率が改善できるとのことです。
◯Massive MIMO
電波を発射するアンテナ内に多数のアンテナ素子を垂直・水平の2次元に密に配置することで、アンテナの性能を飛躍的に向上させ、伝搬ロスの大きい高い周波数帯においても安定した高速通信を実現する技術。
NTTドコモはこれまでの提案内容をホワイトペーパーとして公開することで、移動通信関係者や研究機関に対して広くドコモの5Gに関する構想を伝え、より活発に議論が進むことを期待するとともに、将来的に本格的な標準化の検討が始まった際にこれまでの議論を踏まえながらホワイトペーパーに記載した内容を軸に技術貢献していく予定だとしています。
記事執筆:memn0ck
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