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HTC渾身のハイエンドスマホ「HTC 10 HTV32」を使った感想をまとめてみた!

auから「2016年夏モデル」の1つとして現在販売中のハイスペックなAndroidスマートフォン(スマホ)「HTC 10 HTV32」(HTC製)。

HTC 10 HTV32は前機種「HTC J butterfly HTV31」とはうって変わってワンセグなどのテレビ機能やおサイフケータイ(FeliCa)といった国内向けモデルでは多く搭載されている"ガラパゴス"機能を排しながらCPUなどの基本性能はハイエンドにした非常にシンプルな1台となっています。

これまでに自腹購入し、開封レポートベンチマーク内臓アプリ紹介といった記事を執筆してきましたが、今回は「筆者が実際に使ってみて気がついた良い点と気になった点」をまとめてみました。



【HTC 10 HTV32の良かった点】

・文句なしのハイエンド!

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AnTuTu Benchmarkによるベンチスコアも12万超え!

グローバル版もHTCのフラッグシップモデルとして出ている製品だけあって、基本スペックの高さは折り紙付き。バックグラウンドで動作するアプリも少ない上に4GB内蔵メモリー(RAM)を搭載しているので動作に非常に余裕のがあります。

・オンスクリーンキーではなくなった!

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ホームキーは指紋センサー化

HTC J butterfly HTV31ではホームキー、バックキー、タスクキーが画面内に表示される「オンスクリーンキー」でしたが、HTC 10 HTV32ではホームキーが指紋センサーとなって画面下へ移動し、その左右にタッチセンサーのバックキーとマルチタスクキーが配置されています。

実際に触ってみると実感できるのですが、これらのキーは画面から外にあるほうが良いかと思います。特に全画面を使うようなアプリではこれらの各種キーを呼び出す(画面下からスワイプ)動作をしなくてもいいので、操作のひと手間が減るのは地味にうれしい点です。

・au版は同梱品が豪華!

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これだけで数千円分の価値。

HTC 10 HTV32は同梱品のイヤホンがハイレゾ音源対応の高性能品、USB充電器は国内では搭載端末がほとんど見られないQualcommの急速充電技術「Quick Charge 3.0」対応のハイパワーなものとなっています。

ハイレゾ対応のイヤホンは(少なくとも定価は)安くても5千円を下回るくらいからのものが大半で、これが同梱品としてついてくるのは嬉しいものです。また、USB充電器も純正の充電器でQuick Charge 3.0対応のものは(本記事執筆時点においては)ほかに存在しておらず(サードパーティー製はありますが)、買ってすぐにHTC 10が持つすべての機能をすぐに利用できるのは大きいと感じます。

・赤が尊い!

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筆者が購入するきっかけになったのは色が決め手

本体カラーの問題なので好みの話になりますが、国内向けのHTC 10 HTV32はグローバル版にはなかった「カメリアレッド」が先行で発売されました(現在はグローバルモデルでもカメリアレッドは販売中)。

筆者は「赤い機種の大好きっ子」で、当初は買う予定のなかったHTC 10 HTV32に赤(今回のカメリアレッド)が出ることが発表されたときは、即座に購入を決意しました。

もちろん、他の2色「カーボングレー」と「トパーズゴールド」も良い色をしていますし、好きな色や質感だとやはり嬉しいものです(赤であることに大きく反応したのは筆者の個人的志向によるものです)。

【HTC 10 HTV32の気になった点】

・なぜか非防水

HTC 10 HTV32はSIM(auICカード)カードやmicroSDカードスロットともに防水パッキンが施されていますが、防水機能は非対応とされています(なお、防塵はあり)。

実はこれには理由があって「今現在、IPX5以上の防水機能をもったキャップレスUSB Type-C端子が存在しない」というのが理由だそうです。HTCの担当者に確認をしたところ「実際にはHTC 10 HTV32はIPX2程度の防滴機能は有しているが、キャリアモデルの場合はIPX4以下のものを防水として扱わないルールがある」ということです。

IPX2は防滴程度のものなので、端子部の取り扱いには注意したほうが良さそうです。また上記のパッキンについては防塵のためとのことで、世界的に見ると故障の原因になりやすいのは防塵だということで、より精度の高い防水よりも防塵のほうが需要が高いということでした。

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非防水はこれが原因


・メインカメラがツインカメラじゃなくなった

HTC J butterfly HTV31ではアウトカメラがデュアルカメラになっており、立体ぽい写真加工などが可能でしたが、HTC 10 HTV32は通常のシングル仕様のカメラとなっています。

前機種で好きだった機能のひとつだっただけに残念ですが、カメラ性能そのものは大きく進化しており、画素数だけで見ると1200万画素と前機種のHTC J butterfly HTV31から小さくなっていますが、実際に写真を撮ってみると「HTC史上最強のカメラ」の言葉通りのキレイな写真を撮ることができると思います。

・シンプルさをどう受け止めるかどうか

前述通り、HTC 10 HTV32にはテレビ機能(ワンセグやフルセグ)やおサイフケータイ(FeliCa)といった国内向け製品ではお馴染みのいくつかの機能がありません。

コンセプトとして「内蔵機能についてはシンプルでありながらも高い性能を持つスマートフォン」という製品なので、これまでおサイフケータイやテレビ機能をガッツリと使っていた人が次の機種として、この機種を選ぶのはちょっと難しいかもしれません。しかし、どういった製品かをわかった上で選んだ人なら「非常に快適に使っていけるスマートフォン」であることことも確かです。

機能については、どのようにスマホを使ってきたかの個人差があるので、この点については良い・悪いよりも気にしておいておくと製品選びの参考になると考えるといいかもしれません。

【筆者的HTC 10 HTV32のまとめ】

実は筆者は「大手携帯電話会社が販売するフラグシップスマホを発売日に一括で購入」したのは本当に久しぶりでした。

グローバル版からほとんど手入れをせずにローカライズしてもってくるという割りと尖った製品ですが、だからこそ「自分の好きなように設定やカスタムをして使っていく」のが楽しいスマホだと思います。

今回、筆者ははじめに「赤いから買っておこう!」くらいの気持ちで購入したのですが、今ではメイン利用の1つとしてゴリゴリと運用しています。

というわけで、HTC 10 HTV32は「おサイフケータイやテレビ機能などはないが、その辺りをわかっている」というようなユーザーの期待は決して裏切らない良い機種ではないかと思いました。



記事執筆:河童丸


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