「Redmi Note 9S」はカメラ機能もスゴい!

既報通り、Xiaomi Japanは2021年2月2日(火)14:00からオンラインにて「Xiaomi 新製品発表会」を開催することを公表している。発表会では「Redmi 9T」や5Gに対応した「Redmi Note 9T」が発表されるのではないかと予想されている。

Xiaomi JapanのTwitter公式アカウント( @XiaomiJapan )によると、Redmi Note 9シリーズは全世界で2千万台を販売しており、さらにRedmi Noteシリーズ全体では全世界で1億4千万台を販売しているのだという。世界的に人気の高いシリーズだが、日本市場でも昨年6月に発売された「Redmi Note 9S」(Xiaomi Communications製)が販売されている。

もちろんRedmi Note 9Sの国内での人気も高く、その理由はやはり「低価格帯でありながら価格以上の性能」だろう。発売当時の価格(金額はすべて税込)は4GB内蔵メモリー(RAM)+64GB内蔵ストレージ(以下、4GB/64GBモデル)が24,800円、6GB RAM+128GB内蔵ストレージ(以下、6GB/128GBモデル)が29,800円と、いずれのモデルも2万円台でありながら、チップセット(SoC)にQualcomm製ミッドハイレンジ向け「Snapdragon 720G(SM7125)」を搭載している点が、他社の2万円台のモデルに比べて頭一つ抜けている。

実は筆者は昨年10月下旬にRedmi Note 9Sのオーロラブルーを都内の中古PCやスマートフォン(スマホ)などを扱う「じゃんぱら」で、程度の良い中古品の4GB/64GBモデルを20,800円で購入した。発売から半年も経過していないこの時点ですでに中古品が出回っており、新品価格より4,000円程度安く販売されていたのだ。

さらに昨年の暮れには未使用品が同程度の価格で販売されており、今年に入ってからは程度の良い中古品がさらに値下がりし、4GB/64GBモデルが18,800円、6GB/128GBモデルが22,800円で販売されているという状況だ。

なお、2021年1月30日時点で大手Webストア「Amazon.co.jp」では4GB/64GBモデルが22,630円、6GB/128GBモデルが27,430円と、いずれも発売当初よりも2,000円強値下げされている。

新機種が出た後にさらに値下げされる可能性もあるRedmi Note 9Sだが、前述のように2万円台とは思えない基本スペックを備えているためまだまだ十分に「買い」といえるスマホだ。今回は、そんなRedmi Note 9Sのカメラ性能を紹介する。

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昨年購入した際の状態と価格


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Redmi Note 9S本体を手に持ったところ

筆者が購入したのは中古品とはいえ、個装箱や付属品はすべて揃っており、本体にも目立ったキズや劣化なども見られない良好な状態のものだった。新品ではなくとも新品に近しい状態で4,000円安いのは魅力だったので店頭で見つけて即購入した。

なお、Redmi Note 9Sの外観や基本スペック、同梱品などはファーストインプレッションのレビュー記事を参照してほしい。

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Redmi Note 9Sの背面

背面にスクエア状に配置されたカメラは全部で4つ。各カメラのスペックは以下の通りだ。

・右上に配置:1/2型の約4800万画素CMOS(1画素0.8μm)/広角カメラ(F1.79、79°、6P)
・左上に配置:1/1.4型の約800万画素CMOS(1画素1.12μm)/超広角カメラ(F2.2、119°)
・左下に配置:1/1.5型の約500万画素CMOS(1画素1.12μm)/マクロカメラ(F2.4)
・右下に配置:1/1.5型の約200万画素CMOS(1画素1.75μm)/デプスカメラ(F2.4)

なお、メインとなる広角カメラは4つの画素を1つにまとめて1画素1.6μm相当で明るく撮影できる「4-in-1 Super pixel(スーパーピクセル)」に対応。48M(4800万画素)モードで撮影しない通常撮影時は約1200万画素相当(4000×3000ピクセル)での撮影となる。

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前面中央上部にフロントカメラを搭載

本体前面には画面上部中央にパンチホールタイプの約1600万画素CMOS(1画素1.0μm)/広角カメラ(F2.48)を搭載している。このフロントカメラについても試してみたので、本記事の後半で紹介していく。

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MIUI 11の画面(画像=左)、MIUI 12のアップデート確認画面(画像=中央)、アップデート後の「デバイス情報」画面(画像=右)

実は、筆者が購入して間もなく、11月上旬にOSのアップデートが配信された。Redmi Note 9Sは、Android 10をベースとした独自にカスタマイズされたユーザーインターフェース(UI)「MIUI(ミーユーアイ)」のバージョン11を搭載している。バージョンアップ後は「MIUI Global 12 安定版」となっている。

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MIUI 11のカメラアプリ画面(画像=左)、MIUI 12のカメラアプリ画面(画像=右)

MIUIが11から12にバージョンアップしたことによって、標準搭載されているカメラアプリのUIも結構変わってしまった。上記のようにカメラアプリを起動して、撮影モードを切り替える赤枠で囲んだ部分が、MIUI 11の時は「ショートビデオ」「ビデオ」「写真」「48M」「ポートレート」「夜景」と並んでいたのが、MIUI 12では「プロ」「ビデオ」「写真」「ポートレート」「もっと見る」に変更されている。「もっと見る」を選択することで、その他の撮影モードを選択できる。

今回のレビューでは、もちろんMIUI 12にバージョンアップしたUIで解説していく。

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撮影モードの切り替え。左から「プロ」「ビデオ」「写真」「ポートレート」「もっと見る」

標準のカメラアプリを起動すると、まず「写真」モードで立ち上がり、モード表示部分を左右にフリックすると撮影モードが切り替わる。画面上部に表示されている各種設定アイコンは撮影モードによって変わる。もっとも左の撮影モード「プロ」はホワイトバランス(WB)や、絞り(F値)、シャッタースピード(S)、ISO感度、レンズ切り替えなどを細かく手動で設定できる、いわばマニュアルモードだ。

もっとも右の画面「もっと見る」には「夜景」や「48M」、「ショートビデオ」、「パノラマ」、「ドキュメント」、「スローモーション」、「タイムプラス」といった撮影モードの他に「編集」を選択することができる。

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「編集」画面(画像=左)、3本線メニューを開いた画面(画像=右)

編集画面では「スタート画面」と「その他の機能」にアイコンが別れており、よく使うモードをスタート画面に、あまり使わないモードをその他の機能に移動できる。また、順番も移動できる。操作方法は、アイコンを長押しして少し本体が振動(フィードバック)したらスワイプして任意の位置にアイコンを移動すればいい。簡単な操作で自分好みにカスタマイズできるのでとても便利な機能だ。

また、各撮影モードの右上にある3本線メニューをタップすると、アスペクト比の変更やタイマーをはじめとしたクイック設定が可能。その中にさらに詳細なカメラ設定ができる「設定」のアイコンもある。

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「カメラ設定」画面(クリックで画像拡大)

3本線メニュー内の「設定」アイコンをタップすると「カメラ設定」画面に切り替わる。この「カメラ設定」画面も撮影モードによって若干異なるが、上記の画像は「写真」モードでの「カメラ設定画面」だ。

写真撮影時に任意の文字や日時を入れることができる「透かし」や、画質、シャッターボタンを長押しした際の動作選択、レイアウトのカスタマイズ、撮影データをSDカードに保存するかどうか(写真・動画の保存先)などの設定ができる。ON/OFFの切り替え、もしくは表示された項目を選択するだけの簡単な操作がほとんどだ。

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赤く囲んだ部分でカメラレンズの切り替えが可能。「0.6X」は超広角撮影ができる


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「1X」による広角撮影


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「2X」による2倍ズーム撮影

「写真」や「ビデオ」の画面ではライブビュー下部にある3つの点をタップすることで超広角(0.6X)、広角(1X)、ズーム(2X)の切り替えができる。「プロ」モードでは「LENS」をタップすると「WIDE」「UW(ウルトラワイド)」「MACRO」の切り替えが可能。また、「写真」「ビデオ」「プロ」のいずれもライブビューをピンチイン/アウトでズームの倍率を変更することができる。ズームは最大で10倍(10X)まで可能だ。

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超広角(0.6X)で撮影


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広角(1X)で撮影


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2倍ズーム(2X)で撮影

「ポートレート」モードでは、超広角やズーム撮影はできない。また「夜景」モードではズームは可能だが超広角での撮影ができない。好みもあるだろうが、超広角撮影はかなり撮りやすい印象だ。人物撮影がメインになるポートレートモードでは、撮り方によっては被写体の歪みが問題になるため、超広角での撮影ができないのはそれほど悪い印象はないが、やはり風景メインの夜景モードでの超広角撮影は対応してほしかったと感じた。

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AIで「料理」を認識


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AIで「日の出/夕焼け」を認識

AIによる被写体、シーンの認識をして最適な撮影ができる「AIシーン検出」にも対応している。料理や日の出/夕焼け、建物、動物、テキストなど27種類のシーン検出が可能。検出されると画面のメニュー部分に表示されている「AI」の文字が、検出したシーンのアイコン表示に自動的に切り替わって知らせてくれる。また、「AI」の部分をタップするだけでAIシーン検出のON/OFFの切り替えも可能だ。

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夕焼け空も細かな設定をしなくても綺麗に撮影できる


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もちろんズームでの撮影も可能


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夜景モードで撮影(新宿駅西口付近)


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夜景モードで撮影(ラ チッタデッラ:神奈川・川崎)


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イルミネーションの撮影にも最適(ラ チッタデッラ:神奈川・川崎)


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中央の文字も潰れず綺麗に見える(小田急江ノ島線 片瀬江ノ島駅 新駅舎)


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明るい部分も白飛びしない(東京駅丸の内駅前広場:東京ステーションホテル)

夜景モード(ナイトモード)はRedmi Note 9Sのカメラ機能の中でも目玉機能といえるほどクオリティーの高い画像を生成してくれる。これも好みになってしまうが、自然さよりも加工を前提により鮮やかで美しい造形の夜景画像が好みの人には間違いなくおすすめできる。白飛びや黒潰れすることなく、小さな文字や被写体(建物など)のディティールもしっかりしており、普通のカメラで撮影するとどうしても白飛びや黒潰れしてしまう明暗差を綺麗に再現してくれる。

人によってはあまりにも作られた画像、自然さがない、などと感じるかもしれない。そうした人にはおすすめできないが、それでも1度はRedmi Note 9Sの大きなディスプレイいっぱいに明るく美しい夜景画像を映してみて欲しいと思ってしまうほどだ。

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夜景モードで撮影(銀座四丁目交差点)


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プロモードで撮影(銀座四丁目交差点)

こちらは夜景モードとプロモードの比較画像だ。和光の銀座本館外観を撮影したが、建物上部の時計が白飛びせずしっかりと文字盤が見えるのは夜景モードでの撮影だけだ。プロモードで暗めに撮影しても時計の文字盤は白飛びしてしまう。

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夜景モードで撮影(皇居周辺)


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プロモードで撮影(皇居周辺)

水面に映ったイルミネーションがとても美しいが、こちらもプロモードで暗めかつフィルター機能を使って夜景モードとは異なる雰囲気の写真を撮影してみた。プロモードではシャッタースピードも変更できるため、意図的にブレた写真を撮影することも可能だ。

夜景モードの画像が好みではない場合、プロモードで細かく設定をしてみたり、フィルターを使って色味を変えてみたりといったこともできるので、きっと自分好みの撮影もできるだろう。

同じ夜景でもモードや設定、レンズ(超広角/広角/ズーム)を変更することでまったく異なる印象の写真が撮影できるので興味のある人はぜひ色々と試してみて欲しい。

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「写真」モードで撮影(画像=左)、「ポートレート」モードで撮影(画像=右)


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「写真」モードで撮影


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「ポートレート」モードで撮影
撮影協力:有里彩さん

ポートレートモードは、背景をボカして人物を際立たせる撮影ができるモードだ。背景のボケ具合をF1.0からF16の範囲内で変更することもできるほか、肌を綺麗に見せるビューティー機能や画像の色味を変化させるフィルター機能も併用できる。

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「ポートレート」モードで撮影

ポートレートモードで狛犬を撮ってみた。人物でなくても被写体を際立たせた写真を撮りたい場合や、背景の映り込みをボカして誤魔化したい場合にもポートレートモードは活用できる。

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フロントカメラでの撮影モードの切り替え。左から「ビデオ」「写真」「ポートレート」「もっと見る」

ここからはフロントカメラについて紹介する。アウトカメラとほぼ同様のUIとなっているが、モード切り替えの一番左にある「プロ」に切り替えるとアウトカメラに自動的に切り替わってしまう。つまり、フロントカメラは「プロ」モードに非対応ということだ。

なお、ライブビュー右上の3本線メニューや、「もっと見る」の「編集」画面はアウトカメラと同じ内容が表示される。操作方法はアウトカメラと大きくは変わらない。

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「写真」モードで撮影


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「ポートレート」モードで撮影


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「ポートレート」モードで撮影

フロントカメラによるセルフィ(自撮り)でもポートレートモードで背景をボカして撮影できる。アウトカメラと同様にF1.0からF16の範囲内で背景のボケ具合も変更できる。また、ビューティー機能やフィルター機能の併用もアウトカメラ同様に利用できる。

筆者が購入してから3カ月が経過したが、カメラ画質については購入前よりもかなり良い印象だ。自分好みの写真が簡単に撮れると色々なものを撮りたくなってくるので、筆者も既に1300枚以上は撮影している。とりわけ4800万画素で撮影する必要はないため「48M」モードはほとんど使っていないが、夜景やプロ、ポートレートモードは頻繁に使っている。

本体の基本スペックもそうだが、カメラ画質や機能においても、2万円台でここまでできるのであれば十分に活用できるだろう。今持っているスマホのカメラ画質や機能に不満を持っている人がいればぜひ試してみて欲しい。2万円台なら普段使う用のカメラとして試しに持ってみるのもアリだろう。

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