プロ向けなのに1万円を切るモニターヘッドホン「MONITOR 60」を試した! |
中国に拠点を置くオーディオメーカー「OneOdio(ワンオディオ)」が販売中の「MONITOR 60(モニター シックスティ)」は、ハイレゾに対応したオーバーイヤータイプのワイヤード(有線)ヘッドホンだ。
取り扱いは「OneOdio Japan公式サイト」や大手Webストア「Amazon.co.jp」などで、価格(金額はすべて税込)は8,999円。記事執筆時点(2022年1月4日現在)ではタイムセールが実施されており、公式サイトで約24%引きの6,759円、Amazon.co.jpでも6,944円で販売されている。
今回は、このMONITOR 60をメーカーから提供いただき試してみたので、製品の概要や仕様、同梱品チェックの他、操作方法、音質、使用感などをレビューする。
2015年に設立されたOneOdioは、DJモニターヘッドホンをはじめ、ワイヤレスイヤホンやワイヤレスヘッドホンなどの製品を中心に製造および販売を手がけるオーディオメーカーだ。高品質なヘッドホンを手ごろな価格で提供したいという理念の基、プロフェッショナル向けから一般向けまで幅広いラインナップを揃えリーズナブルな価格で提供している。
今回紹介するMONITOR 60は、プロフェッショナル向けの製品にラインナップされる有線接続タイプのDJモニターヘッドホンだ。
片手では持てるものの、厚みも結構ある大きめサイズの個装箱は、裏面に製品の特徴や仕様、同梱品などが英語で記載されている。上蓋を引き上げて開け、内蓋も開けると内容物が確認できる。MONITOR 60はキャリーポーチに入った状態で個装箱に収納されている。
ヘッドホン本体以外の付属品は、
・キャリーポーチ
・コイルケーブル
・ストレートケーブル
・マイク付きストレートケーブル
・User Manual(取扱説明書)兼 保証書
これらが同梱する。
ワイヤレス製品ではなくワイヤード(有線)製品のため、USBケーブルやACアダプタといった充電関連のアクセサリを付属しないシンプルな構成だ。一方で、用途別のオーディオケーブルが3種類同梱しているのも特徴。
ストレートケーブルは主にテレビ視聴利用を想定した長さ3mのロングケーブル。マイク付きストレートケーブルは日常使用を想定した長さ1.2mのケーブルで、通話やWeb会議、配信などでも活用できるようケーブル部分にマイクを搭載している。どちらのケーブルもφ3.5mmのミニプラグが採用されている。
かつての家電話で使われていたようなコイル状に巻かれた太目のコイルケーブルは、DJなどモニタリングする際にも便利なロングケーブル。長さが1.5mから3mまで伸縮するほか、プラグはφ3.5mmミニプラグとφ6.35mm標準プラグを採用している。
キャリーポーチは柔らかくとても手触りの良い巾着となっており、ヘッドホンを折りたたんだ状態で収納可能。また、ヘッドホンが収納できるピッタリサイズではなく、付属のケーブル類をまとめて入れることもできる。
取扱説明書は5つ折りされた1枚ものの用紙。1から5までの項目にはヘッドホンの扱い方や各ケーブルの説明、利用方法がイラストを中心に、「製品の仕様」「パッケージ内容」「保証書」の3ページは日本語を含む6カ国語で記載されている。
ここからはヘッドホン本体をみていこう。本体サイズは約20×10.5×20.5cm、重量は約320g、本体カラーはブラックのみ。50mmデュアルダイナミックドライバー(スピーカー)を搭載、再生周波数は20Hz-40KHz、ハイレゾ音源にも対応する。
本体を手に取ってみるとかなり大きく感じる一方で、ワイヤレスヘッドホンと比較するとバッテリーなどが搭載されていないため、大きさのわりに軽く感じる。
アームは左右に回転だけでなく内側に駆動することでイヤーカップを折りたたむことができる。イヤーカップ自体も外側と内側(左右)に90°回転するため、本体を手に持ちながら片耳モニタリングも可能だ。
ヘッドバンド外側には型押しでOneOdioのロゴが入っており、内側は長時間装着しても頭が痛くなりにくい柔らかい素材を採用。イヤーパッドは、まるで耳のお布団のようなかなりふかふかとした素材となっており、肌触りが優しいだけでなく密閉感も得られる上に、とても軽いのも特徴だ。
過去にレビューした、OneOdioのワイヤレスヘッドホン「SuperEQ S1(スーパーイーキュー エスワン)」と大きさを比較した。
SuperEQ S1は、若者層をターゲットにした一般向けのワイヤレスヘッドホンで、やや小ぶりではあるものの、こうして見比べると特にイヤーカップの大きさが随分と異なることがよく分かる。
実際にイヤーカップ部分の持ち心地に違いがあり、SuperEQ S1であれば片手で包み込むことができるが、MONITOR 60はイヤーカップの大きさとイヤーパッドの厚みによって片手で包み込むことが難しい。手の大きさにもよるため一概には言えないが、それでも上記の写真を見てもらえれば、イヤーカップを手で握った時の大きさの違いは一目瞭然だろう。
MONITOR 60は、φ6.35mm標準プラグ用ジャックとφ3.5mmミニプラグ用ジャックを搭載している点も大きな特徴だ。
例えば、同梱するコイルケーブルは一方が標準プラグでもう一方がミニプラグを採用しているが、スマートフォン(スマホ)と接続する場合はミニプラグをスマホに、標準プラグをヘッドホンに接続する。しかし、標準プラグ用のジャックを搭載している音響機材と接続する場合はコイルケーブルの向きを反対にして標準プラグを音響機材に、ミニプラグをヘッドホンに接続することが可能なのだ。
このようにヘッドホンに搭載された2つのジャックと、同梱する3本のケーブルによって幅広い用途を実現している。
MONITOR 60でさらに注目したい機能が「シェアポートファンクション」だ。これはもうひとつ別のヘッドホンとMONITOR 60をケーブル接続して音声をシェアできるというもの。こちらも過去にレビューした「STATUS(ステータス)」のワイヤレスヘッドホン「FLAGSHIP ANC(フラッグシップ エーエヌシー)」(型番:SAANC-FS)を使って検証してみた。
メーカーもまったく別のヘッドホンどうしをケーブルで繋いでみたが、MONITOR 60を介してFLAGSHIP ANCでも音声を聴くことができた。それぞれ自分のヘッドホンを使って同じ機材(プレーヤー)からの音楽を共有することができるユニークな機能なのだ。
ハイレゾ音源にも対応しているためハイレゾをはじめ、MP3やYouTubeなどでの動画視聴もしてみたが、特に音質については重低音が強調されているなどの特徴はなく、クリアな音質で再生している印象だ。これはプロ向け、モニタリング用といった用途に合わせた仕様だと思われる。クセを極力排除した音声再生を実現しているという印象を受けた。
最後に、MONITOR 60の同梱品をチェック、ケーブルや利用方法などの解説をした動画を紹介する。
製品名 | MONITOR 60 |
メーカー | OneOdio |
サイズ | 約20×10.5×20.5cm |
重量 | 約320g |
スピ一カ一直径 | 50mm |
インピーダンス | 38Ω |
再生周波数 | 20Hz-40KHz |
ハイレゾ | 対応 |
カラー | ブラック |
同梱品 | ヘッドホン本体 キャリーポーチ 3.5mm-3.5mmストレートケーブル(3m) 3.5mm-3.5mmマイク付きストレートケーブル(1.2m) 6.35mm-3.5mmコイルケーブル(1.5mから3m) User Manual(取扱説明書) |
記事執筆:2106bpm(つとむびーぴーえむ)
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