Edifierの最新ワイヤレスイヤホン「W240TN」を試す

EDIFIER INTERNATIONALが展開するオーディオブランド「Edifier(エディファイア)」において左右独立型の完全ワイヤレスイヤホン「Edifier W240TN」が2022年10月に発売された。

取り扱いは大手Webストア「Amazon.co.jp」や「楽天市場」などで、カラーバリエーションは「ブラック」および「ホワイト」、「ブルー」の3色。Amazon.co.jpでの通常価格(金額はすべて税込)はブラックが9,980円、ホワイトとブルーが11,980円。楽天市場では、ブラックとホワイトが選択でき、価格はいずれも11,980円。

今回はこのEdifier W240TNをメーカーから提供いただいたので、外観や特徴などを写真や動画を交えながらレビューする。

■開封、同梱品をチェック

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Edifier W240TNのカラーバリエーション。左から「ブラック」「ホワイト」「ブルー」

Edifierは、1996年5月に中国・北京で設立したオーディオメーカー。現在では北米や南アメリカ、ヨーロッパ、中東およびアジア太平洋地域で事業を展開しており、世界70カ国以上の代理店を通じて世界中に様々なオーディオ製品を提供している。

当ブログメディア「S-MAX」では、これまでに、
・インナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン「Edifier W220T
・オンイヤー型の小型軽量ワイヤレスヘッドホン「Edifier WH500
これら2つの製品レビューを掲載しており、今回のEdifier W240TNはEdifierのワイヤレスオーディオとしては3製品目のレビューとなる。

オンイヤー型ワイヤレスヘッドホン「Edifier WH500」を試す!小型軽量低価格ながら最大40時間の長時間利用や専用アプリにも対応【レビュー】

インナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン「Edifier W220T」を試す!Snapdragon SoundやBT5.3、aptX Adaptiveなどの先端技術搭載で低価格【レビュー】


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個装箱を手で持ったところ


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個装箱表面(画像=左)と裏面(画像=右)


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個装箱側面


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横にスライドして内箱を取り出す


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内箱の蓋を開けたところ


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内箱にさらに入っている内箱を取り出したところ


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すべての内容物

個装箱の裏面には主な特徴が5つの言語で記載されている他、同梱品や技適マークなどの記載もある。内箱はジュエリーボックスのように上蓋が手前からパカッと開くタイプ。あまり見かけない仕様なので新鮮に感じた。
イヤホン本体の他の同梱品は、
・充電ケース
・USBケーブル(USB Type-C)
・イヤーピース(XS/S/M/L:Mはイヤホンに装着済み)
・アフターサービスカード
・安全上の重要事項の用紙
・Manual(取扱説明書)
これらが同梱する。

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イヤホンとイヤーチップ


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アフターサービスカードの見開き外面(画像=上)、内面(画像=下)


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小さく折りたたまれた「安全上の重要事項」の用紙は25の言語で記載されている

2つ折りのアフターサービスカード(保証カード)内面には、カスタマーサービスチームへの問い合わせ先としてWebサイトもしくはメールアドレスが記載されている。

「安全上の重要事項」の用紙は小さく折りたたまれた1枚ものの用紙で、日本語を含む25言語で記載されている。

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取扱説明書を手で持ったところ


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取扱説明書の日本語ページ


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取扱説明書の日本語ページ(コントロール)

取扱説明書は全83ページのかなり小さな冊子で、多言語で記載されている。日本語を含め1言語あたり3ページの説明だけとなっている。日本語ページは19ページから21ページとなっており、「オン/オフ」「ペアリング」「リセット」「充電」「コントロール」の5項目について説明されている。

以前レビューしたワイヤレスイヤホンEdifier W220TおよびワイヤレスヘッドホンEdifier WH500とほぼ同等の仕様の取扱説明書で、とにかく冊子自体が小さく、文字もかなり小さい。

■本体の操作や仕様をチェック

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充電ケース正面


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充電ケース背面


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充電ケース上面(画像=上)、底面(画像=下)


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充電ケースを手に乗せたところ

充電ケースはツヤ消し仕様でプラスチッキーではあるものの、それほどチープさは感じられない。指紋跡や手の脂も乗りやすいがサッと簡単に拭き取ることができる。今回はブラックのみ試した。

また、充電ケースは手の中にすっぽり収まるサイズ感で、握りやすさやグリップ感がそれなりにあり、決して滑りやすいという印象はない。上面は丸みを帯びているが立たせることができる。底面はしっかりとフラット(平ら)な形状になっているため、安定して立たせることが可能だ。

充電ケース正面のLEDインジケーターは白色のみで、点灯や点滅の仕方で状態を知らせてくれる。なお、イヤホン本体を充電ケースに入れた際、右半分および左半分に光ってイヤホンの状態を知らせてくれる。

イヤホンのバッテリー持ちはアクティブノイズキャンセリング(ANC)オンの状態で約7時間、充電ケースと併用で最大21時間の連続再生が可能。ANCオフの状態で約8.5時間、充電ケースと併用で最大25.5時間と長時間利用ができる。さらに、約10分の充電で約120分(2時間)の音楽再生が可能な急速充電にも対応している。

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イヤホンを手に乗せたところ


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イヤホンの内側


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イヤホンの外側。イヤホンにLEDランプは搭載していない


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充電ケースにセットした状態


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取り出すイメージ

イヤホンは棒状の柄が伸びたいわゆる「スティック型」や「うどん型」と呼ばれる形状ではなく、丸みのあるbuds(バッズ)形状だ。バッズとしてもやや特徴のある形状をしており、物理ボタンが搭載されているシルバー部分はネジ頭のような形状をしている。

このネジ頭のような形状が充電ケースへの出し入れの際、とてつもなくつまみやすく取り出しやすい。バッズ状のワイヤレスイヤホンとしてはここまでつまみやすく充電ケースからも取り出しやすい製品はなかなか出会えないほどだ。充電ケースの蓋も片手で開閉でき、イヤホンの取り出しやすさを含めかなりオススメできる。

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装着イメージ


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物理ボタンで操作

そしてもうひとつの推しポイントは、やはり物理ボタンでの操作だ。ネジ頭のような部分の平らでEdifierのロゴがあるところが物理ボタンとなっており、指で押し込むことでスイッチのような感覚で操作ができる。

ボタンを押し込まないと操作ができないことで、いわゆる一般的なワイヤレスイヤホンの「タッチ(タップ)」操作とは異なり、誤操作の防止や操作した感覚が指に残る。

操作できる方法としては、
・1回押し(シングルクリック)
・2回押し(ダブルクリック)
・3回押し(スリークリック)
・長押し(ロングタップ)
の4種類。左右で操作を分けることはできない仕様になっているのは少々残念だ。
なお、キーアサイン(ボタン操作の制御設定)は、後述するアプリ操作で変更できる。

イヤホン自体の装着感は悪くないが、操作のためにボタンを押し込む必要があり、耳穴に圧力がかかってしまうのでやや注意が必要だ。

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Androidスマホ(シャオミのMIUI 12)のBluetooth設定画面

ペアリングの操作方法について簡単に解説する。Androidスマートフォン(スマホ)では、Bluetoothの設定に進み、利用可能なデバイスに表示される「EDIFIER W240TN」をタップしてペア設定をするだけだ。

2回目以降は自動で接続でき、接続されない場合はBluetoothの設定で「EDIFIER W240TN」をタップすれば再接続できる。

ペアリングした機器と別の機器とペアリングする際は、既にペアリングしているすべての機器のBluetoothをオフにすることで、イヤホンがペアリングモードに移行する。

イヤホンはIP55の防水・防塵性能を備えている。Bluetoothはバージョン5.3、A2DP、AVRCP、HFPのプロファイルに、コーデックはSBCに対応。ANC、外音取込、通話時のノイズキャンセリング機能や低遅延モードにあたるゲームモードも搭載している。

利用している中で気になった点は、イヤホン本体にLEDが搭載されていないことによる状態の確認がハッキリできないことだ。具体的には充電ケースから取り出して使いはじめた途端、バッテリー切れのアナウンスが流れ、間もなく電源がOFFになってしまったことがあった。

もちろん直前まで使用していたワケではなく、1日以上充電ケースに入れた状態から取り出したのだが、どうやら充電ケースの中できちんと充電されていなかったようだ。もちろん構造的な問題もあるのだろうが、イヤホンのバッテリー状態がイヤホン本体からは見て取れないのは不便だし、本当に使えるのだろうか?と不安にも思ってしまう。

後述する専用アプリと接続すれば、一目で数値が見て取れるので、その点はありがたい。

■Edifier Connectアプリ

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「EDIFIER W240TN」の画面(画像=左)、「サウンドエフェクト」の画面(画像=中央)、「ゲームモード」の画面(画像=右)

ここからは、専用アプリ「Edifier Connect」について見ていこう。スマホにアプリをインストールした後、アプリを起動すると製品のシリーズを選択する画面に推移する。ここで製品を選択するのだが、先にスマホとEdifier W240TNを接続しておけば、自動で製品を認識して「EDIFIER W240TN」の画面(ホーム画面)に推移する。

ホーム画面の右ページに「サウンドエフェクト」、さらに右ページに「ゲームモード」の画面が用意されている。「サウンドエフェクト」では「クラシック」「ダイナミック」「オーディオファン」の選択ができ、それぞれ音質を変えることができる。

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「オーディオファン」の画面

「オーディオファン」では上から「Gain」「Q factor」「Frequency」の3項目の調整ができる。音楽を再生しながら好みの音質に調整しよう。

また、「ゲームモード」の画面ではゲームモード(低遅延モード)のオン/オフの切り替えが可能。いずれの画面においても、右上の「設定」アイコン(歯車マーク)をタップして「設定」画面に移動できる。

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「設定」画面(画像=左)、「ユーザーマニュアル」画面(画像=右)

「設定」画面では「製品名」の編集の他、
・ユーザーマニュアル
・製品の電源を切る
・時限シャットダウン
・制御設定
・Bluetooth settings
・出荷時設定
これら6つの項目からそれぞれの設定変更などができる。

「ユーザーマニュアル」では、前述の同梱品マニュアル(取扱説明書)と同様に、「オン/オフ」「ペアリング」「リセット」「充電」「コントロール」の5つの項目の説明が閲覧できる。それぞれの項目をタップして表示を開いたり閉じたりでき、画面をピンチイン/アウトすることで表示の拡大および縮小も可能だ。

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「時限シャットダウン」の画面

「時限シャットダウン」は電源オフのタイマー設定のことで、10分、20分、30分、60分、90分およびタイマーオフから選択できる。

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「制御設定」の「通話中」画面


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「制御設定」の「非呼び出し状態」画面

「制御設定」では「通話中」および「非呼び出し状態」でのイヤホン操作のカスタマイズができる。前述の通り左右の使い分けはできず、キーアサインの設定はダブル(2回)クリック、スリー(3回)クリックと長押しの操作変更ができる。シングル(1回)クリックや、操作オフの設定には対応していない点が気になった。

前述の通り、イヤホンの取り出しやすさや、物理ボタンでの操作のしやすさの他にも、アプリのサウンドエフェクトで好みの音質にできたり、ボタン操作の変更ができるのはありがたい。また、同梱するイヤーチップの種類も4タイプと多めなので、耳穴の小さな人にもおすすめできる。

ANCによる音楽への没入感が得られるだけでなく、外音取込モードでは音声を切っておけばイヤホンを装着したままでも周囲の音を聞くことができ、会話もスムーズにできる。

■Edifier W220Tと比較

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個装箱表面。左がEdifier W220T、右がEdifier W240TN


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個装箱裏面。左がEdifier W220T、右がEdifier W240TN


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個装箱側面で厚み比較。手前がEdifier W220T、奥がEdifier W240TN

最後に簡単にEdifier W220Tとの比較をしてみよう。個装箱のデザインは近いが、厚みが随分と異なる。同梱品としてはイヤーチップとアフターサービスカードがEdifier W220Tにはなく、今回のEdifier W240TNには同梱しているという違いがある。

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充電ケースの比較。左がEdifier W220T、右がEdifier W240TN


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充電ケースとイヤホン本体。左がEdifier W220T、右がEdifier W240TN


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イヤホン本体の比較。左がEdifier W220T、右がEdifier W240TN

インナーイヤータイプのEdifier W220Tと単純には比較できないが、外観の違いなどは画像の通りだ。充電ケースは、ツヤ有りとツヤ消しの違いもあり、イヤホン本体の形状も異なる。また、Edifier W220Tは、物理ボタンでの操作ではなくスティック部分に搭載しているセンサを指でつまむようなピンチ操作となっている。

ANCや外音取込モードは非対応だが、専用アプリ「Edifier Connect」には対応しており、音質の変更や操作方法の変更なども可能だ。

Edifier W240TNより価格も安いため、より手軽に試したい場合や、オープンな形状のインナーイヤータイプが好みの人はEdifier W220Tを、ANCや外音取込モードなどのよりスペックの高い製品を求めるならEdifier W240TNがおすすめだ。

最後に、Edifier W240TNの開封からBluetoothのペアリング、試聴した感想などの動画と、専用アプリ「Edifier Connect」を操作しながら解説した動画を紹介する。


S-MAX:ANCや外音取込、低遅延モード、専用アプリ、物理ボタン対応の完全ワイヤレスイヤホン「Edifier W240TN」を開封!外観や同梱品、音質、操作などをチェック【レビュー】



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S-MAX:Edifier(エディファイア)製品向け専用アプリ「Edifier Connect」を「Edifier W220T」と連携させて解説【レビュー】


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[Image] QRコードアプリ名:Edifier Connect
価格:無料
カテゴリー:
開発者:
バージョン:
Android 要件:
Google Play Store:https://play.google.com/store/apps/details?hl=ja&id=com.edifier.edifierconnect

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[Image] QRコードアプリ名:Edifier Connect
価格:無料
カテゴリー:ユーティリティ
開発者:BEIJING EDIFIER TECHNOLOGY CO.,LTD.
バージョン:7.7.10
iTunes Store:https://itunes.apple.com/jp/app/id1403293252?mt=8

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