妥協のない性能と扱いやすい小さめなボディが特徴のハイパフォーマンススマホ「Zenfone 9」を実際に使って感じたアレコレを紹介!

ASUS JAPAN(以下、エイスース)が5Gに対応したハイエンドクラスのフラグシップスマートフォン(スマホ)「Zenfone 9(型番:AI2202)」(ASUSTeK Computer製)の日本国内向けの発売(2022年11月4日販売開始)を開始してから一か月半ほどが経過しました。

Zenfone 9はディスプレイサイズが5.9インチ級という、スマートフォンとしては若干小ぶりな本体サイズながら、チップセット(SoC)にQualcomm製ハイエンド向け「Snapdragon 8+ Gen 1」を採用したジャストハンドサイズかつハイエンドが最大の特徴で、その本体サイズを活かした取り回しの良さと非常に快適な操作感は大きなアピールポイントにもなっています。

前回のレビューではプリインストールアプリや同梱品の解説などをお送りしましたが、本記事では筆者が実際に本機をしばらく使って気が付いた点を紹介・解説していこうと思います。

【前提、まず本機は今年のAndroidスマホでもトップクラスの良作】

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Zenfone 9は正直なところ、気になる部分はほとんどないと言ってもいいくらいによくできた端末と断言していい

のっけからこんなこと言ってしまうと、「これ以降の内容はどうなのさ」、という気もしなくはないですが、今回のZenfone 9は本当に「褒めるところはたくさんあるけど、筆者が気になった部分は人によっては重箱の隅をつつくようなレベルだったり、人によっては何の問題にもならないと思われる」のだから仕方ありません。(あくまでも本記事執筆時の筆者の感想ではありますが)

それくらいに「しっかりと作りこまれたスマホ」であり、これを前提としたうえで、記事を読んでいただければと思っています。


【Zenfone 9を使ってみて良かった・気に入ったところ】

・圧倒的な快適・軽快動作
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Zenfone 9のPC Markによるベンチマーク結果(8GB RAMモデルにて計測)

ベンチマークは端末の総合的な能力を計測する定番のベンチマークアプリ、「PC Mark」にて3回計測を行い、中央スコアを参考値として、スコアランキング内の近似スコアの端末と比較しています。

今回の参考スコアは16,205点で、結果を見てみると、上位7位相当という非常に高い位置にいることになります。また、今回筆者が購入したのはさる理由(後述)により、8GB RAMモデルであるため、最上位の16GB RAMモデルではさらに高いスコアとなることが期待できます。

Zenfone 9はSoCにQualcomm製のフラグシップ端末向けチップセット「Snapdragon 8+ Gen 1」を搭載しており、ベンチマークテストの数値が示す通りの非常に快適な動作と操作感を体感できます。

総合的な性能面においては、2022年に国内に登場したハイエンドモデルのMNO向け・オープンマーケット向けスマホはの中で一つ頭を抜けた端末の一つと言ってもいいと思います。


・驚異的なバッテリー持続力
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6インチ未満のスマホとしては大容量な4,300mAhというバッテリー容量としっかりとした電源管理の併せ技でびっくりするほどの長時間駆動が可能

Zenfone 9をしばらく使っていて気が付いたのはバッテリーの持続時間、とくに待ち受け待機時間の優秀さで、処理の重いゲームアプリなどをせずにSNSへの投稿・閲覧やWebブラウザーアプリを使用してのネットサーフィンをするくらい使い方であれば、フル充電から丸1日~2日くらいは無充電で問題なく使い続けられました。(筆者が自宅ではほぼPCオンリー、外出時にZenfone 9のみを持ち歩く、という使い方をしていた場合)

また、バッテリー面においては最大30Wの急速充電にも対応しているため、がっつりとゲームアプリで遊ぶユーザーでもバッテリー残量が減っても早い充電が可能です。


・小ぶりでも見やすく手に馴染む絶妙な本体サイズ
Zenfone 9は「小ぶりなスマホではあるけども、コンパクトモデルではない」というのが筆者は思っています。

ハイエンドモデルのAndroidスマホにおいては、(Xperia5シリーズなどの例があるものの)ディスプレイサイズ広大化とそれに伴う本体外形は全般的に大型化しており、そんな中、Zenfone 9はディスプレイサイズが5.9インチと小ぶりな本体サイズとなっています。

とはいえ、決してその大きさは小さいというわけでもなく、「片手で保持しやすい小ささと、多くの人が日常使っていくのに十分な画面の大きさ」を両立したハイエンドモデルという絶妙な立ち位置のスマホといえるでしょう。

Androidスマートフォンにはディスプレイサイズが3インチ~4インチ台のものも存在しており、これらもまた、用途や機能を見れば非常に魅力的な端末ですが、さすがに広く人に勧めるにはちょっと難しい部分というのもあります。

Zenfone 9は手に馴染むギリギリの小ささと、見やすく使いやすいのギリギリを両立している点が本機の最大のポイントの一つと言っていいでしょう。
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持ちやすさと使いやすさを両立したスマホにも超コンパクトモデルなスマホにも、それぞれ違った強みと魅力があるのです。



・ジンバル搭載でブレに強く、手軽に使えるメインカメラ
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簡単お手軽に平均点の高い写真がバチバチ撮れちゃう。

Zenfone 9のメイン(リア)カメラは広角(約5,000万画素)と超広角(約1,200万画素)の2眼構成となっています。

特にリアカメラには手ブレの補正機能として6軸のジンバルが搭載されており、写真・動画撮影時の手ブレを強力に低減させることが可能で、両手でしっかりと保持すれば星空でも写真撮影できるほどのものとなっています。

動画の撮影においても、持って走って撮影しても画面のブレを最小限に抑えることが可能です。

カメラのチューニング自体もぬかりはなく、ジンバルによる強力な手振れ補正も併せて簡単にキレイな写真が撮れます。

以下にZenfone 9で実際撮影した写真のサンプルを用意しましたので参考までにご覧ください。
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オート設定でリサイズのみ行った写真

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夜景モードでリサイズのみ行った写真

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ライトトレイルモードでリサイズのみ行った写真(左側=トラフィック・右側=滝)


【Zenfone 9を使っていて気になったところ(という名の揚げ足取り)】

以下、筆者個人の感想としては揚げ足取りのような、気になった(人によっては全く気にならないと思われる)点をいくつか挙げていきます。

・Qi(非接点充電)非搭載
Zenfone 9には非接点充電のQi(いわゆる置くだけ充電)が搭載されておりません。筆者の手元にあるハイエンドモデルのスマホには大抵Qiが搭載されていることもあり、自室のスマホ充電環境にはQi充電台が2基常設されている(最大で5基のUSBと2基のQiという7台同時充電可能な環境)のですが、本機の場合はUSB充電のみとなります。

とはいえ、急速充電にも対応しているので、さっと充電してしまえば長時間駆動であることもあって特に困っているというわけではないのですが、せっかくなら対応したら嬉しかったなぁ、というやつです。(とはいえ、大きいわけでもない本体内ギッチギチにバッテリーや大型のカメラユニットなどを詰め込んでいることもあるので、無理な要望を言っているのは承知の上なのですけども)

・microSDカードによるストレージの補強ができない
Zenfone 9は本体カラーによって本体ストレージや動作メモリーの選択の幅が多くなく、赤という色に魂を売り渡している筆者にとっては本機においてはサンセットレッド以外の選択がないわけです。

ところが、Zenfone 9のサンセットレッドは最小のスペック構成(8GB RAM/128GBストレージ)しか存在せず、バリバリに使うには動作メモリーはともかく、本体ストレージがネックとなってしまっています。

外部メモリーカードによるデータ転送速度がボトルネックになることを嫌ってかハイエンドモデルのスマートフォンにおいてはメモリーカードスロット非搭載のスマホが多いのですが、さすがにハイエンドモデルのAndroidスマホにおいては128GBのみは個人的には厳しく感じます。

microSDカードのデータ転送速度もUHS-3 V90規格対応のmicroSDXCカードなら8K動画であっても超高速で扱えるため対応して欲しかった(あるいはサンセットレッドでも最上位スペックが選択出ていれば)と思っています。

余談ですが、UHS-3 V90規格のmicroSDXCカードは256GBで約5万円くらい、128GBでも2万円程度しますが、赤いスマホをメインに使い込むのであれば、そんなものは水道の蛇口をひねる程度に些細な話です。


【まとめ:取り回しの良さとハイスペックの両方をいいとこ取りした2022年Androidスマホのベストモデル候補】

Zenfone 9を使っていて筆者は「高い基本性能による軽快な動作と比較的小さめでも、見やすさを維持したディスプレイでずっと使っていられる、全体的な平均点の非常に高いスマホ」と感じました。

小さめボディながら、本体サイズいっぱいの大きさで窮屈さを感じない5.9インチディスプレイにステレオスピーカー搭載など、小型であっても機能に手抜きはなく、それでいて最小構成であれば本体価格は税込10万円に収まるなど、ハイコストパフォーマンスなスマホであったりもします。

目立つ欠点も特になく、誰にでも広く勧められる2022年のAndroidスマホ最優の一つではないでしょうか。


【おまけ:赤いガジェットって素晴らしい】

筆者がZenfoneシリーズのスマホを自腹で購入したのはZenFone 4 Selfie Pro以来で、今回Zenfone 9を購入したのも「本体カラーにレッドが復活したから」に他なりません。(5Qは4 Selfie Proほとんどスペックが変わってないので見送ってましたが)

筆者にとってはZenfoneのイメージカラー=レッドであり、今回のZenfone 9購入は必然だったわけです。(それだけに最上位スペックを選べなかったのは本当に残念でした)

是非、次モデルでは最上位モデルにこそレッドが選択できるようになることを期待したいと声高に叫んで本記事を締めたいと思います。
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つまりどういうことかと言うと、「赤い端末はいいぞ!!」ということ。(本当はガラホとかケータイとかもっとたくさんあるんですが、入りきらなかったので断念)










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記事執筆:河童丸


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