格安SIMとともに国内でも徐々に広がる”SIMフリー”!NTTドコモやau、ソフトバンク、イー・モバイルの携帯電話各社が販売するスマホなど機種におけるSIMロック解除対応状況をまとめてみた

仮想移動体通信事業者(MVNO)による格安SIMサービスが人気となっており、それとともに国内でも徐々にだが広がりを見せてきているSIMロックのかかっていない「SIMフリー(SIMロックフリー)」なスマートフォン(スマホ)など。

SIMフリーな機種のメリットとしては国内における格安SIMサービスを利用するだけではなく、海外に持って行ったときに現地の利用料の安いプリペイドSIMなどを利用できる点にあることはこれまで何度か紹介してきた。

そこで、今回は国内のNTTドコモ(docomo)やau(KDDIおよび沖縄セルラー)、ソフトバンクモバイル(SoftBank)、イー・モバイル(EMOBILE)といった携帯電話各社が販売する製品のSIMロック解除対応状況をまとめてみたので紹介したいと思う。


◯SIMロック解除に対する各社の対応状況まとめ

キャリア NTTドコモ au SoftBank イー・モバイル
SIMロック解除対応 2011年4月以降に発売された端末で対応 SIMロック解除対応端末なし 一部端末のみ解除対応 SoftBank 4G対応端末以外は原則対応
SIMロック解除方法 NTTドコモショップ店頭で対応 提供なし ソフトバンクモバイルショップ店頭で対応 販売時点からSIMフリー
解除手数料(税抜) 3,000円 提供なし 3,000円 無料
備考 iPhone 5s/5cについては、例外的にSIMロック解除に非対応 今後の対応については未定。 301F、201HW、009Z、008Zで対応。 スマートフォンのNexus 5や、モバイルWi-Fiルーターのうち「EMOBILE LTE」端末(GL01P、GL02P、GL04P、GL06P)などはSIMフリー仕様。SoftBank 4G対応のモバイルWi-Fiルーター(GL09P/GL10P)についてはSIMロック仕様となる。

◯NTTドコモ:iPhone以外はSIMロック解除対応
国内最大手のNTTドコモは、現在販売するスマートフォンなどの製品については原則SIMロック解除に対応(iPhoneを除く)しているため、国内のキャリアの中では最もSIMロック解除対応機種が多い事業者となる。
SIMロック解除の手続き | お客様サポート | NTTドコモ

スマートフォンやiモードケータイに限らず、モバイルWi-Fiルーターやデータ通信カードについてもSIMロック解除に対応しているため、NTTドコモの機種はSIMロック解除して海外で利用することが可能になっているのは、NTTドコモユーザーとしては他社の機種ではあまり受けることができないメリットと言える。

一方で、SIMロック解除した状態でもテザリング機能については、NTTドコモのSIMカード以外で動作しない機種がある(機種依存)など、一部の機能については制限を受けることもあるのはネックとなっている。

それでも「基本的にはSIMロック解除に対応している」というのは、SIMロックを解除して海外で使ったり、他社のSIMカードで利用可能になるという点で、他社が販売する製品と比べて大きなメリットと言える。

◯au:SIMロック解除対応端末なし
auは携帯電話大手3社およびイー・モバイルの中で唯一、SIMロック解除に一切対応していない事業者となる。

auはここで紹介している4社のうちで唯一、3Gでの通信方式にCDMA方式が用いているため、総務省にてSIMロック解除に関する議論が盛り上がった2010年頃の段階では、通信方式の違いを理由にしてSIMロック解除によるユーザーメリットが少ないと主張していた。

DDI執行役員渉外・マーケティング統括本部 渉外・広報本部長の長尾 毅氏は、auのみ通信規格が異なること、LTE時代になっても音声通話では現行方式を当面使うことから、SIMロック解除がユーザーに与えるメリットは少ないと指摘した。

引用元:総務省でSIMロックに関する公開ヒアリング – ケータイ Watch

その後、LTE時代になって各社の通信方式がLTEで統一(少なくともデータ通信については)されるようになったタイミングでは「(SIMロック解除について)真面目に検討している。」と、KDDIの田中社長がコメントしているものの、具体的にSIMロック解除に対応した端末は発売していない。

――auの端末について、SIMロックの解除はどう考えているのでしょうか。3Gの方式は異なりますが、端末側でマルチモード対応になってきています。

田中氏
 それは確かにそうです。僕らの中で、これからどうしていこうか、真面目に検討しています。

引用元:[KDDI田中社長インタビュー] キャッシュバック、VoLTE、夏モデルはどうなる? – ケータイ Watch

◯ソフトバンクモバイル:一部端末でSIMロック解除に対応
あまり知られていないけれど、SoftBankは一部機種でSIMロックに対応しており、NTTドコモと同様にソフトバンクショップ店頭にて、指定の手数料(税抜3,000円)を支払うことでSIMロック解除に対応している機種がある。

SoftBankのSIMロック解除対応機種については公式Webページ「ソフトバンクモバイルの携帯電話を他社で利用する」を参照して欲しい。

SoftBankのSIMロック解除対応については、製品発売時点では特にアナウンスされずに、発売済みの機種に対して突如SIMロック解除対応であることがアナウンスされるなど、動向が掴みにくいく、今後継続的にSIMロック解除対応機種が増えるのか?は不明だ。

ただし、SoftBankの孫社長はかつて「SIMロック解除を求めるユーザーは非常に少なく、SIMロック解除対応端末も売れなかった。」とコメントしていたため、営利企業として自発的にSIMロック解除対応端末を増やす方針に転換することは考えにくいと思われる。

◯イー・アクセス:自社モデルについてはSIMロック解除状態で販売
イー・モバイル(EMOBILE)ブランドで展開しているイー・アクセスは従来、純粋な「SIMフリー」モデルを販売している唯一の事業者だった。

ここで、純粋な「SIMフリー」と説明しているのは「ユーザーが製品を入手した時点でSIMロックがかけられていない」という意味で、NTTドコモやSoftBankのようにショップ店頭で手続きを行い、手数料を支払いする必要が一切なく、EMOBILEの製品を他社のSIMカードで利用可能することができた。

ただし、過去に発売された「Pocket WiFi D25HW」など、一部機種については、国内では他の事業者のネットワークに繋がらないようにネットワークロックがかけられていた。

EMOBILEでは、2011年5月時点で「今後発売する新機種についてSIMロック解除状態で販売する」とプレスリリースを配信するなど、この時点では最もSIMロック解除に柔軟な姿勢を示しており、実際にこの後に発売されたスマートフォンやモバイルWi-FiルーターはすべてSIMフリー製品として販売されていた。

イー・モバイルの携帯電話機およびデータ通信端末のSIMロックについて~ 今後新規発売する機種すべてSIMロックフリーで販売、手続き・手数料不要 ~|報道発表資料|イー・アクセス

しかしながら、2012年10月にSoftBankによるイー・アクセスの子会社化が発表された後に発売された製品については、一部機種のみがSIMフリーモデルとなり、従来の「原則SIMフリー」という方針については覆されてしまっている。

具体的な端末名を挙げると、モバイルWi-FiルーターではSoftBank 4Gに対応するGL09PやGL10Pなどの端末がSIMロックされた状態で販売されているほか、スマートフォンではARROWS S EM01FなどもSIMロック解除仕様で販売されており、SoftBankによる買収後は、親会社と同様に「原則SIMロック」となっていた。

そんな中で例外と言えるのは、EMOBILEが発売する「Nexus 5 EM01L」で、こちらについては従来のEMOBILEのSIMフリー製品と同じく、販売時点からSIMフリー仕様として、EMOBILE(実際にはSoftBankのネットワークを利用している)以外のSIMカードを挿しても通信を行うことが可能になっている。

EMOBILEブランドで発売する製品のSIMロック解除状況は今後どうなるのだろう……と思っていたタイミングで、同じくSoftBankのグループ会社であるウィルコム(WILLCOM)をイー・アクセスが買収後、さらに同じくSoftBankの子会社であるヤフーによって買収されて「ワイモバイル」となることが発表されたため、今後はワイモバイルが発売する製品がSIMフリーになるのかどうかが気になるところとなっている。なお、個人的にはSIMフリー仕様にはならないと予想している。

ちなみに、現イー・アクセスの社長であるエリック・ガン氏は「SIMロック解除に手数料がかかるなどの仕組みはおかしい。」と主張しており、グループ全体の行動(基本はSIMロック)とは異なる意見を述べている。

これに対してイー・アクセスのエリック・ガン社長が「キャリアショップを訪れてSIMロック解除手続きを行おうとしても、その際、店員からユーザーへ(SIMロックを行わないよう)セールストークが繰り広げられる。SIMロック解除に手数料がかかるという仕組みはおかしい。最初からSIMロックフリーであるべき」と指摘する場面もあった。

引用元:MVNOのあり方、SIMロック、周波数割当ルールなどで各社が主張 – ケータイ Watch

◯その他:メーカーによるSIMフリーの販売も徐々に拡大
携帯電話キャリアと関係なく、メーカー単体でSIMフリー製品を販売する動きとしては、Appleの販売するiPhone 5sおよびiPhone 5cのSIMフリーモデルが直営テインのApple Store店頭やApple Online Storeにて開始されている。

AppleのiPhone 5sおよびiPhone 5cは、販売している端末についてSIMロック解除に対応しているNTTドコモが例外的にSIMロック解除に非対応としている機種となっている一方で、メーカーであるAppleからSIMフリー端末を購入することが可能となっている。

Appleのように店舗での販売は行われていないけれど、Googleの販売する「Nexus 5 LG-D821」についてもSIMフリーモデルがGoogle Playストアから購入可能となっているなど、少しずつだけれど、携帯電話事業者を介さないSIMフリー製品の購入について広がっているようにも見える。

Nexusシリーズの機種としては、スマートフォンのNexus 5だけでなく、タブレットのNexus 7についてもSIMフリー版が販売されており、こちらはAmazon.co.jpなどのオンラインストアでも取扱いされており、国内・海外を問わず好きなキャリアのSIMカードを挿して利用可能となっている。

記事執筆:shimajiro@mobiler

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携帯電話各社が販売する端末のSIMロック解除対応状況のまとめ | shimajiro@mobiler

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コメント

  1. あきぴむ より:

    SIMフリーにユーザーメリットがあるのは確か。
    でも巨視的視野に立てば(ユーザーにも)デメリットが莫大なんです。
    私はこのテーマを2006年頃から研究していますが、SIMフリー讚美の意見は考察が浅い!

  2. gtgt より:

    EM01Fはシムフリーじゃ無いぞい
    記述訂正して下さい

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