シャープが考えるゲーミングに最適な高性能スマホ「AQUOS zero2」を発表!

既報通り、シャープは25日、都内にて「スマートフォン『AQUOS』の秋冬モデル新製品発表会」を開催し、最新フラッグシップスマートフォン(スマホ)「AQUOS zero2」およびスタンダードスマホ「AQUOS sense3」、「AQUOS sense3 plus」を発表した。AQUOS zero2は今冬、AQUOS sense3は今秋以降、AQUOS sense3 plusは今冬以降に発売される。

同社のAQUOSシリーズのスマホには、ビジュアルコミュニケーションに重きを置いたフラグシップモデル「AQUOS R」シリーズと、価格を抑えた使いやすさを追求したスタンダードモデル「AQUOS sense」シリーズがあり、そして昨年、新たにラインナップに追加された「AQUOS zero」シリーズがある。

このAQUOS zeroシリーズには自社開発のOLED(有機EL)ディスプレイを搭載し、初代製品となったAQUOS zeroは約6.2インチの大画面ながら約146gという軽量化を実現した。製品の方向性としては、大画面表示と軽くて持ちやすいハイスペックスマホということで、その後、“ゲーミングスマホ”としても打ち出しており、eスポーツイベントの「RAGE 2019 Spring」に協賛してゲーマーにアピールしていた。

今回発表されたAQUOS zeroシリーズの第2世代となるAQUOS zero2は、そんなゲーミングスマホをシャープらしい目線で定義するモデルとなり、大画面かつ軽量といった製品コンセプトは継承している。そこで本記事では発表会には手に取って試すことができる実機展示はなかったが、製品の特徴であるOLEDディスプレイおよび外観について写真や動画を交えて紹介していく。


AQUOS zero2はAQUOS zeroの約6.2インチよりもさらに大画面化した約6.4インチFHD+(1080×2340ドット)の新開発OLEDディスプレイを搭載する。通常のディスプレイの4倍速となる240Hz(秒間240コマ)で駆動するOLEDディスプレイの制御方法として、通常の映像と黒を交互に表示することで、網膜残像を軽減したキレのある滑らかな映像が楽しめる。なお、黒が間に入るため、実際の映像としては倍速の120Hz表示となる。

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またディスプレイパネルだけではなく、タッチパネルも240Hzで駆動する。これにより、通常の4倍のセンシングを行うことで、シビアなタイミングを要求する音ゲー(音楽ゲーム)やリズムゲームなどにおいてこのタッチセンシング技術は有効であると、一例を紹介した。

なお、ハードウェア的には画面表示は120Hzの倍速表示に対応するが、ゲーム側が60Hz(秒間60コマ)固定の場合は60Hz固定表示のままとなる。一方で、タッチパネルは表示とは別に動作するため、入力は240Hzの4倍速でセンシングが可能だという。

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発表会ではバンダイナムコエンターテインメントの「ドラゴンボール レジェンズ」や「アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ」など、倍速駆動に対応したタイトルの展示があった。

目にも留まらぬ速さで動く戦闘シーンも驚くほど滑らかに動くようすは、高性能化するチップセット(SoC)のパフォーマンスをどうやって活かしていくかのひとつの答えとなりそうだ。

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さらにゲーミングスマホは高パフォーマンスを維持するための冷却性能の追求や大容量バッテリーなどによる大型化とそれに伴う重量増で“ゴツい”ものをイメージするが、AQUOS zero2のコンセプトはこうしたゲーミングスマホが対象とする“ガチ”ゲーマー向けではなく、あくまでゲームを楽しみたい層をターゲットとしているという。

普通のスマホとしてスタイリッシュでありながら、ゲーミングに最適なハードを搭載することでより楽しくゲームができるというコンセプトである。もちろん、240Hz駆動のディスプレイパネルとタッチパネルは、ガチゲーマーの用途においても “勝つ”ために役立つことは間違いない。

こうした他社にはないアプローチこそが、自社で最適な表示デバイスを開発できるシャープらしい目の付け所なのである。

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主なスペックはSoCがQualcomm製「Snapdragon 855(SDM855)」、内蔵メモリーが8GB LPDDR4X(RAM)、内蔵ストレージが256GBと文句なしのハイエンド仕様だ。特に今回は内蔵ストレージにUFS 3.0を採用しており、アプリの起動や読み込みの高速化などに期待できそうだ。

さらに同社初の画面内指紋認証に対応し、顔認証も利用可能だ。防水(IPX5およびIPX8準拠)や防塵(IP6X準拠)、おサイフケータイ(FeliCa)にも対応し、独自の放熱設計と2つの充電ICを併用して充電時の発熱を抑える「パラレル充電」によって充電しながらでも長時間のゲームプレイが安心して楽しめる。

サイズは約158×74×8.8mm、質量は約143g、本体カラーはアストロブラックおよびミスティホワイトの2色展開で、外装は軽くて強いマグネシウム合金フレームを採用。電池容量は3130mAhバッテリー、外部接続・充電端子はUSB Type-C端子、OSは最新の「Android 10」をプリインストール。

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カメラ機能も背面のリアカメラにはメインカメラとして約1220万画素イメージセンサーと26mm相当のF1.7のレンズに光学式手ブレ補正あり。そしてサブカメラとして約2010万画素イメージセンサーと18mm相当のF2.4レンズの超広角カメラによるツインカメラとしている。

一方、フロントカメラは約800万画素イメージセンサーの広角カメラを搭載。残念ながら展示機ではカメラを試すことができなかったが、夏モデルとして発売されたフラッグシップスマホ「AQUOS R3」でも対応している「AIライブシャッター」や「AIライブストーリー」を含む静止画・動画機能を踏襲したものとなると思われる。

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発売は2019年12月以降を予定しており、時期的には2019年冬・2020年春モデルという位置づけになりそうである。AQUOS zeroはSIMフリー版も発売されたが、大手キャリアの取り扱いはソフトバンクのみであったことから、冬モデルの販路が気になるところである。

最後に発表会のプレゼンテーションとAQUOS zero2の240Hz駆動ディスプレイの様子、AQUOS sense3、AQUOS sense3 plusの外観などを動画で紹介しておく。


動画リンク:https://youtu.be/HucMH7CvUe4


動画リンク:https://youtu.be/spUCiIfIZF4

記事執筆:mi2_303


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