iOS 14.3にアップデートすると場合によって楽天モバイルのeSIMが圏外に!? |
既報通り、Appleは14日(現地時間)、iPhoneおよびiPod touch向けプラットフォーム「iOS」とiPad向けプラットフォーム「iPadOS」の最新バージョン「iOS 14.3(18C66)」および「iPadOS 14.3(18C66)」を提供開始しています。
今回、このiOS 14.3にOSバージョンアップした「iPhone 12」シリーズにてeSIMに楽天モバイルが自社回線(以下、楽天回線)を構築して提供している携帯電話サービスにおける正式プラン「Rakuten UN-LIMIT V」( https://network.mobile.rakuten.co.jp/ )を設定した場合に圏外になってしまう事象が明らかになりました。
主回線 ドコモ
— まっとしさん (@matt43ystyle) December 15, 2020
副回線 楽天
iOS 14.3にしたらこうなった。
モバイルデータ通信でドコモを使うと楽天が圏外になる
楽天をモバイルデータ通信で使うと使える pic.twitter.com/9yslE1eSKB
問題の事象はiPhone 12シリーズのeSIMにRakuten UN-LIMIT Vを設定し、nanoSIMカード(4FF)スロットに各社の携帯電話サービスの物理SIMを装着した場合、データ通信をeSIMにしている場合には通常通り利用できるものの、データ通信を物理SIMにすると、eSIMのRakuten UN-LIMIT Vがしばらくすると圏外になるというもの。
物理SIM側はNTTドコモだけでなく、筆者が試した限りではiPhone 12や「iPhone 12 Pro Max」にてauやSoftBank、これらの仮想移動体通信事業者(MVNO)でも同様の事象が起こり、一方、同じようにしてもiOS 14.3にした「iPhone 11 Pro Max」では起きなかったため、iPhone 12シリーズに起因するのではないかと思われます。
主回線(物理SIM)にau、副回線(eSIM)にRakuten UN-LIMIT Vに設定し、データ通信をRakuten UN-LIMIT V(画像=左)にした場合はLTEで通信できているものの、データ通信をau(画像=右)にしてしばらくするとRakuten UN-LIMIT Vが圏外となっている
利用方法としてはかなり特殊だと思われますが、iPhone 12シリーズにてRakuten UN-LIMIT VのeSIMをデュアルSIMで利用し、普段は音声通話を物理SIMとRakuten UN-LIMIT VのeSIMによるデュアルSIMデュアルVoLTE(DSDV)、データ通信をRakuten UN-LIMIT Vで利用し、楽天回線エリア以外では物理SIMをデータ通信にするといった場合、Rakuten UN-LIMIT Vの音声待受ができなくなってしまうので注意が必要です。
またRakuten UN-LIMIT V以外のeSIMについてはNTTドコモ回線のMVNOである「IIJmio」のeSIMで試してみたところ問題はなかったので、Rakuten UN-LIMIT Vの問題なのかと思われますし、そもそもIIJmioのeSIMは音声通話に対応していないため、データ通信を物理SIMにした場合にIIJmioのeSIMが圏外になっても特に影響はなさそうです。
記事執筆:memn0ck
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