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ソニーの新スタンダードスマホ「Xperia 10 III」。日本ではdocomoやauから発売 |
既報通り、ソニーが初夏以降に発売する新しいスタンダードスマートフォン(スマホ)「Xperia 10 III」を発表した。日本ではNTTドコモ向け「Xperia 10 III SO-52B」およびau向け「Xperia 10 III SOG04」がすでに発表されており、ともに販売開始時期は6月中旬以降を予定しており、ともに日本市場向けにおサイフケータイ(FeliCa)に対応している。
Xperia 10 IIIは昨年発売された「Xperia 10 II」に続くコストパフォーマンスの高いミッドレンジモデルで、新たにチップセット(SoC)がQualcomm製「Snapdragon 690 5G Mobile Platform」を採用して5Gに対応した。これにより、最大通信速度がNTTドコモでは下り2.1Gbpsおよび上り218Mbps、auでは下り2.1Gbpsおよび上り183Mbpsとなった。
また本体カラーはブルーおよびホワイト、ブラック、ピンクに加え、NTTドコモでは公式Webストア「
Xperia 10 IIIの最大の特徴はやはり5Gに対応した手に入りやすいミドルクラスであるという点だろう。なお、5GはSub6のみに対応する。これまで通りに約6.0インチ有機ELディスプレイやトリプルレンズカメラ、4500mAh大容量バッテリーを搭載している。
またバッテリーはいたわり充電などの制御により、3年使用しても劣化しにくいという。さらにおサイフケータイや防水(IPX5およびIPX8)、防塵(IP6X)性能にも対応する。
処理性能はSnapdragon 690によってミドルクラスとしては比較的良好となり、内蔵メモリー(RAM)が6GB、内蔵ストレージが128GBで、外部ストレージとしてmicroSDカードスロットにも対応する。
Xperia 10 IIIは日本で売れ筋になりつつある5G対応ミドルクラスだ。直接的なライバルはシャープ製スタンダードスマホ「AQUOS sense5G」となるだろう。昨年のXperia 10 IIも「AQUOS sense3」との販売競争となったが、価格差などから結果としてはAQUOS sense3が非常に売れたのに対し、Xperia 10 IIはそこまでの人気が出なかった。
Xperia 10 IIIがどこまで巻き返せるか、期待が持たれるが、やはり実売価格が気になるところだ。日本では前述通り、NTTドコモとauから販売され、本体カラーはともにブラックおよびホワイト、ブルー、ピンクの4色に加え、さらにドコモオンラインショップでは限定カラーのイエローも発売される。
ディスプレイはノッチやパンチホールといった切り欠きのないアスペクト比9:21の縦長な約6.0インチFHD+(1080×2520ドット)有機EL「シネマディスプレイ」を搭載。HDR対応なので、最新映画などの配信も快適に視聴できる。
サイズは縦154mm、横68mm、厚さ8.3mm、重量169g。前機種のXperia 10 IIと比べて縦に3mm、横に1mmスリム化した。これにより、縦向きでも横向きでも握りやすくなっている。横向きでのタッチのしやすさも向上した。
リアカメラはメインカメラとなる約1200万画素CMOS/広角レンズ(27mm相当)のほか、約800万画素CMOS/超広角レンズ(16mm相当)のウルトラワイドカメラと約800万画素CMOS/望遠レンズ(54mm相当)のテレフォトカメラを搭載する(それぞれカッコ内は35mm換算)。
HDR撮影や夜景の撮影にも対応。ペット認識機能も搭載する。なお、カメラアプリは従来のものを機能強化したもので、上位モデル「Xperia 1 III」などが搭載するPhotography Proは搭載されていない。
生体認証は本体右側面の指紋認証センサーを内蔵した電源キーを利用する。顔認証には非対応だ。また同じく右側面にはGoogleアシスタントキーも搭載されている。
Xperiaシリーズのミッドレンジで初の5G対応モデルとなるXperia 10 IIIだが、注目されるのは何と言っても価格だろう。製品としてはシリーズが大幅に改修された後の「Xperia 8」やXperia 10 IIと世代を重ねてきてかなり完成度も高まってきた。
最近のXperiaシリーズは同じスペックの他社製品と比べてやや高い印象もあるだけに、Xperia 10 IIIには価格も含めて新生ソニー初の製品として期待したいところだ(既存のソニーは「ソニーグループ」へ社名を変更し、エレキ部門はこれまでのソニーモバイルコミュニケーションズを存続会社として1つにまとめられ、その存続会社が4月1日より新たに「ソニー」となっている)。
記事執筆:島 徹
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