約3万円の高コスパスマホ「POCO M7 Pro 5G」をレビュー!

既報通り、Xiaomiの日本法人である小米技術日本(以下、シャオミ・ジャパン)は3日、Xiaomi傘下のPocoが展開している「POCO」ブランドにおける新商品として5G対応ミッドレンジスマートフォン(スマホ)「POCO M7 Pro 5G(型番:2409FPCC4G)」(Xiaomi Communications製)を日本市場にて2025年4月3日(木)9時に販売開始しました。

シャオミ・ジャパンではブランドとしてハイエンドを中心としたメインの「Xiaomi」、手頃な価格帯のRedmiに加え、エントリーからハイエンドまでをより低価格に詰め込んだPOCOの3つを展開しており、特に日本ではPOCOをオンライン販売限定でより価格を重視した“コスパモンスター”と呼び、スペックにこだわる人や高負荷なゲームを楽しみたい人に人気になっています。

このPOCOブランドは日本でこれまでハイエンドのFシリーズ、ミッドハイレンジのXシリーズが発売されてきましたが、今回、ミッドレンジクラスのMシリーズとしてPOCO M7 Pro 5Gが初めて投入されました。価格(金額はすべて税込)はオープンながら市場想定価格および公式Webサイト( https://mi.com/ )内の公式Webストアでは32,980円となっており、さらに「早割キャンペーン」によって2025年4月30日(水)までは29,980円となっています。

販売拠点は公式Webストアの他に「Xiaomi公式 楽天市場店」や「Amazon.co.jp」、ビックカメラ、ヤマダデンキ、ヨドバシカメラなどのECサイトで、ECサイト以外では今年3月に日本初出店となった直営の常設店「Xiaomi Store」でも販売されています。今回、そんな日本ではPOCOブランド初の手頃な価格帯となるPOCO M7 Pro 5Gをシャオミ・ジャパンよりお借りして実際に試してみましたので、その模様を紹介します。

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POCO M7 Pro 5Gは6.67インチ有機ELディスプレイ搭載で、視認性が高くなっており、スムーズに描画してくれるため、動画閲覧にもオススメ

POCO M7 Pro 5Gは約3万円と価格としてはエントリーモデル並みですが、性能としてはミッドレンジクラスとなっており、価格を超えた性能を備えているコストパフォーマンス(コスパ)の高い製品です。チップセット(SoC)にはMediaTek製「Dimensity 7025-Ultra」を搭載し、内蔵メモリー(RAM)は8GB、内蔵ストレージは256GBで、各種のAI機能(Google Gemini、AI消しゴム、AI Sky)も利用できます。

また画面は約6.67インチFHD+(1080×2400ドット)Crystal Clear AMOLED(有機EL)ディスプレイ(約394ppi)を搭載し、ピーク輝度2100nitや最大120Hzリフレッシュレート、960Hz PWM調光、コントラスト比500万:1、8bitカラー(約1600万色表示)、100% DCI-P3、HDR10+、Dolby Visionに対応し、さらにゲームのプレイ時に有効な最大2160Hzの瞬時タッチサンプリングレートと16倍超解像度タッチに対応しています。

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POCO M7 Pro 5Gの本体上部。3.5mmイヤホンマイク端子を搭載

また本体上部には最近では珍しい3.5mmイヤホンマイク端子を搭載しているほか、低価格帯ながらも上部と下部にデュアルステレオスピーカーを搭載し、さらに外部ストレージとしてmicroSDXCカードスロットも搭載しています。ただし、SIMはnanoSIMカード(4FF)スロットが2つのデュアルSIMデュアルVoLTE(DSDV)に対応していますが、片方はmicroSDカードと共用となっています。

本体色はグリーン、シルバー、パープルの3色展開で、サイズは約162.4×75.7×7.99mm、質量は約190gと、スリムで軽量ながらもバッテリー容量は5110mAhとなっており、最大45Wの急速充電に対応しています。また防水には対応していませんが、生活防水・防塵(IP64準拠)となっており、小雨などで軽く水滴が付いたりくらいなら問題はなさそうです。さらにリアカメラはメインの広角カメラ(約5000万画素、f値1/1.5)と被写界深度カメラ(約200万画素)のデュアル構成となっています。

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POCO M7 Pro 5Gの本体下部にはmicroSDカードやnanoSIMカードのスロット(トレイ)があります


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POCO M7 Pro 5Gの本体右側には音量上下キーと電源キーが配置されています


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POCO M7 Pro 5Gの本体左側には何もない。側面などのフレームは樹脂製のため、アンテナラインもないので非常にすっきりしています


OSはAndroid 14ベースの独自プラットフォーム「Xiaomi HyperOS」がプリインストールされており、ミッドレンジモデルとしては十分な容量の8GB RAMですが、さらにストレージ領域を活用して最大16GB相当まで拡張が可能です。またベンチマークアプリ「Antutu Banchmark」で40万ポイント超えで、GPUが未計測となっているため、きちんと測定できれば、さらに高い数字になると思われます。高負荷のゲームアプリを利用しなければ、日常アプリでは快適に操作できます。

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詳細情報(RAMを12GBまで拡張)


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Antutu Banchmarkでは総合スコアが40万超え

カメラ機能が気になりますが、広角カメラと被写界深度カメラによって高解像度の写真撮影が可能で、望遠カメラは搭載していませんが、広角カメラは高画素なセンサーを搭載しているため、インセンサーズームで2倍まで画質劣化なく撮影可能なので使いやすくなっています。また光学式(OIS)と電子式(EIS)を組み合わせた手ブレ補正を搭載していており、夜景や動画に効果的です。

実際に撮影してみると、撮影速度や処理速度も速く、軽快に撮影ができます。また撮影した写真から余計な人物や物体を削除する消しゴム機能など、生成AIを使った画像編集機能も搭載しています。さらにポートレートモードも被写界深度カメラを搭載しているため、ボケ具合もしっかりと撮影できるほか、ドキュメント(モノクロ)などの便利なモードも搭載していてしっかりと使えそうです。

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POCO M7 Pro 5Gのリアカメラ部分


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広角カメラ1倍の作例


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広角カメラ2倍の作例


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ポートレートモードの作例


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ドキュメント(モノクロ)の作例


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通常モードの作例

このようにPOCOでは高性能なスペックをリーズナブルな価格帯で提供するコンセプトブランドのため、スペックを求める人に人気の製品がラインナップされていますが、特に今回のPOCO M7 Pro 5Gは約3万円という低価格モデルながらミドルレンジ並みの性能となっており、望遠カメラやおサイフケータイ(FeliCa)には非対応ながらもそうした使い方を理解した上で活用すれば、最高にコスパの良いモデルです。さらにバッテリー容量が5110mAhと現在のモデルとしては標準的な容量ではありますが、ハイエンドスマホを利用している人のサブ機としてもオススメできそうです。

<POCO M7 Pro 5Gの主な仕様>
製品名(読み方)POCO M7 Pro 5G(ポコ エムセブン プロ ファイブジー)
型番2409FPCC4G
サイズ約162.4×75.7×7.99mm
質量約190g
本体色グリーン、パープル、シルバー
ディスプレイ約6.67インチFHD+(1080×2400ドット)AMOLED(有機EL)
HDR表示
チップセット(SoC)MediaTek Dimensity 7025-Ultra
CPUオクタコア「2.5GHz Cortex-A78コア×2+2.0GHz Cortex-A55×6」
GPU950MHz IMG BXM-8-256
内蔵メモリー(RAM)8GB(LPDDR4X)
内蔵ストレージ256GB(UFS 2.2)
外部ストレージ⚪︎(microSD/microSDHC/microSDXC)
リアカメラ約5000万画素CMOS/広角レンズ(F1.5)、約200万画素CMOS(奥行き測定用)
フロントカメラ約2000万画素CMOS/広角レンズ(F2.5)
バッテリー容量5110mAh(取外不可)
接続端子USB Type-C(USB 2.0)
急速充電最大45W
ワイヤレス充電
生体認証指紋(画面内・光学式)、顔
防水/防塵/耐衝撃△(IPX4)/○(IP6X)/ー
おサイフケータイ(FeliCa/NFC)ー/○
ワンセグ/フルセグー/ー
FMラジオ/ワイドFM/ハイブリッドラジオー/ー/ー
ハイレゾ音源
無線LAN(Wi-Fi)IEEE802.11a/b/g/n/ac準拠(
BluetoothVersion 5.3
VoLTE/VoLTE(HD+)○/○
SIMnanoSIMカード×2(デュアルSIM)
OSAndroid 14
メーカーXiaomi Communications








記事執筆:memn0ck


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